わたしの医見
医療・健康・介護のコラム
医師の暴言に怒り
埼玉県 無職女性 50
84歳の父(要介護5)が肺炎で緊急入院した。ややよくなり、担当医に急性期病棟からの退院を促されたが、やりとりの中で「こんな年寄り、入院させても金にならない」「息をしているだけ。病院は、いつまでも生かしておく所じゃない」などと言われた。「病人がいるから、お金になるのでしょ」と言い返し、担当医の交代を求めたが、病院からは謝罪すらなかった。父はそのままで約2週間後、退院。今は在宅介護生活だ。
治る見込みはないが、わずかな回復でも願うのが家族だ。暴言に怒りを覚えた。
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完全なドクターハラスメントです
大学病院勤務の相談員
暴言を吐いてしまった医師も心身を追い詰められていた、背景にあるのは医療の経済的な側面やシステムの問題等という回答がございましたが、 「暴言」だけ...
暴言を吐いてしまった医師も心身を追い詰められていた、背景にあるのは医療の経済的な側面やシステムの問題等という回答がございましたが、
「暴言」だけでいえば人権を無視した最低な医師であることに間違いはありません。
確かに、現場は多忙でしょう、だからといって人を傷つける発言をして良いわけではありません。それは医療人としてだけでなく社会人の言動としては、失格なのではないでしょうか。
しかしながら治療は成功しているようですので、技術は間違っていなかったように思います。
そういう医者の低レベルな言葉は聞き流すしかありません。次からは、選べるのならば心優しい医師を探したほうがいいです。
こんな年寄り、入院させても金にならない
→そう思うのなら医師をやめて、自由診療で開業すれば良い、患者に言うセリフではないです。
息をしているだけ
→かなり失礼な言い方です。録音して医師会や週刊誌に告発しても良いレベルです。
病院は、いつまでも生かしておく所じゃない
→病院の主な目的は救命だけではありません。帰宅してからの生活までを考える場所です。
時代は変化しています。すでに、これらの言動は一般社会でも許されないはずです。
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現場の医療問題の裏側にあるもの
寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受
本当にこのような物言いだったら少し驚きますが、想像としては、対応した医師も様々な理由で板挟みで、余裕がなかった可能性があります。 医療の論理と経...
本当にこのような物言いだったら少し驚きますが、想像としては、対応した医師も様々な理由で板挟みで、余裕がなかった可能性があります。
医療の論理と経営や接遇の論理は別物で、患者さんも様々な人がいて、その矛盾の調整は大変です。
患者家族として個人的にはたまったものではないでしょうが、暴言を吐いてしまった医師も心身を追い詰められていた可能性があります。
ところで、背景にあるのは医療の経済的な側面やシステムの問題です。
介護と医療の境界領域に対して、積極的な医療がなければ、保険診療点数が発生しない(だから、カルテ改ざんなどを伴った高額医療が後をたちません)。
言いにくいことを口にする作業をサポートするシステムがない。
医療採算を重視する昨今の変化に対して、対応できていない個人や経営者が存在するから現場で問題が起こっているということです。
ふるさと納税なんかも、保育士の待遇改善や療養型医療施設やホスピスに向かうといいですね。
日本の予算が100兆円弱で、税収が55兆円強。
でも、トータルの富が日本国内に100兆円残り、日本がうまく回っている限りは問題ありません。
しかし、今後もうまくいくかどうかは、その怒りの向け方次第ではないかと思います。
沢山のお金がなくても考えることや意見を出すことは可能です。
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それが現実の医療制度
シャンシャン
確かに医師の言い方は悪かったかもしれません。しかし、私の父親が脳梗塞で入院したときも同じような状況に遭遇しました。 それは、今は医療費抑制のため...
確かに医師の言い方は悪かったかもしれません。しかし、私の父親が脳梗塞で入院したときも同じような状況に遭遇しました。
それは、今は医療費抑制のために各病因に応じて入院加療期間が定められ、病状が落ち着けばそれは以前のレベルに回復していなくとも更なる治療の必要なしとして退院させられるということ。そしてそれを逸脱すると医療機関にとっては診療報酬減額などのペナルティーが課せられる、確かこれが現在の医療の仕組みだったように思います。
さすれば、入院させても金にならない、いつまでも治療するところではない、という主旨が間違いでないことが分かると思います。
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