教えて!ヨミドック
医療・健康・介護のニュース・解説
座りすぎ なぜ体に悪い?
糖・脂質の代謝に悪影響
Q 仕事でずっと座っていたら腰が痛くなったよ。
ヨミドック 座りすぎには注意してください。米国の研究で寿命を縮めるという結果が出ています。
Q どんな結果なの。
ヨ 1日8時間以上座っている人たちは、4時間以内の人たちと比べて、がんで亡くなるリスクが1・21倍になることがわかりました。また、座りすぎは、糖尿病や心血管疾患のリスクも高めることが複数の研究で判明しました。
Q ドキッ。確実に8時間以上座っているよ。なんでそんなことになるの。
ヨ
普段の生活でこまめに動くかどうかがエネルギー消費量を大きく左右します。また、座ったまま筋肉を動かさないでいると糖や脂質の代謝に悪影響が表れ、動脈硬化による心筋
Q でも、たまにジョギングで汗を流しているよ。帳消しにならないかな。
ヨ 早歩きやジョギングなど強めの運動が足りない運動不足と、座りすぎは分けて考える必要があります。時間や頻度にもよりますが、運動していても油断しないでください。
Q どうすればいいの。
ヨ まずは仕事中、できれば30分に1回、少なくとも1時間に1回は座るのを中断して立って少し動きましょう。給湯室やトイレに行ったり、軽くストレッチをしたりするといいですよ。
Q うちの職場はゴミ箱が遠いけど逆にいいのかもね。

ヨ そうですね。連絡や相談を電話やメールだけで済ますのではなく、なるべく相手の席まで行くとか、ランチは外に出て食後に少し散歩をするとか、こうした運動を細かく積み重ねていってください。掃除や料理、皿洗いなどの家事も効果的です。
Q 意識しないとね。
ヨ 立ったまま仕事ができる「スタンディングデスク」がIT系企業などで使われるようになりました。導入を考えてみてもいいでしょう。
(竹井陽平/取材協力=岡浩一朗・早稲田大学教授、井上茂・東京医科大学教授)
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