いちばん未来のシニアのきもち
医療・健康・介護のコラム
高齢者と電話で話すのが大変だと思うことないですか?
こんにちは、慶成会老年学研究所の宮本典子です。
高齢者は、超高齢社会のいちばん先をいく人たちです。共に生きやすい社会をつくることは、次の世代の未来をつくることになると思いませんか?
企業から、高齢者相手の電話相談窓口について研修をしてほしい、と依頼されることがあります。最近は相談でも苦情でもメールでのやりとりが増えていると聞きますが、高齢者に限れば、やはり電話の方が使い慣れているでしょう。ただ、高齢者だからこそ、電話でのやりとりが難しくなるケースも起きています。
問い合わせ内容が聞き取れない
小売業の会社の電話相談窓口に、高齢の男性から電話がかかってきました。
「%&$で見た#%&☆*を、&%箱注文をしたんだけど、いつ来るかわからない! 待ってるんだ!」
「お電話をありがとうございました。商品の発送が遅れているとのこと、大変申し訳ございません。まずはお客様のお名前とご住所をうかがわせてください」
「そんなこといいから、いつ届くか&☆*くれ」
「大変失礼いたしました。まずはお客様のお名前をうかがわせていただかないとお調べすることができません。お名前とご住所をお聞かせください。それからもう一度、ご注文された商品名と数量をお教えください」
「#%&☆*。数字って? それで、☆*来るのっ?」
「何でご覧になったのですか? どの商品でしょうか? 数字ではなく、数量です」
「だから、#%&☆*って、&☆*#%! 数字?」
「何度も大変申し訳ございませんが、まずはお名前とご住所をおうかがいしてもよろしいでしょうか」
「もういいよ!」
ガチャン!
窓口担当者は、相手が何を言っているか、ほとんど聞き取れませんでした。一方、高齢者は、自分の質問に答えない相手にイライラして終わりました。
どうすれば、よかったのでしょう?
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