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最大多数の最大幸福のための医療とその障壁

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

勝俣範之先生が保険医療での標準医療を勧め、トンデモ医療に専門医さえ手を染めるケースに警鐘を鳴らしています。
そこで湧くのは、標準医療準拠の医療は必ず保険診療であるべきなのか、標準医療で儲けてはだめなのか、という疑問です。
良くも悪くも、安定した40兆円産業と結びついた制度では昨今の不動産や高額機器の市場の変化についていけていないのだと思います。
その中で、制度の平等とより多くの患者さんにより良い医療を届けることの利害が一部対立します。

大学病院の外来枠をはみ出し過ぎる予約の問題も、医師や病院を指名するという部分の料金を違う形で乗せ換えることで緩和できるのではないかと思います。
(大病院でしかできない手術や一部の治療が人質に取られていることと大病院グループのクリニックが患者を過度に抱え込むことが、かかりつけ医推進のボトルネック)

医療格差の住み分けの可視化の問題が壁なのでしょうが、実際問題、金と時間とエネルギーをかけて医者になったのに、高額の薬剤処方や手術に報酬が集中すれば、医療の一部が変な方向に向きます。

高額機器や不動産の償却のために、診断や治療が捻じ曲げられるリスクを勘案しないと、「癌放置療法」の議論と同じで、やらない方がましになる可能性もあります。
かかりつけ医の普及や医療の標準化も、その質のコントロールが出来なければ、寿命や健康寿命の延長に繋がらないと思います。
都会と田舎では病院の連携のありようも変わりますし、同じ診療体系で行うギャップを埋める何かが必要でしょう。

常勤医の制約が一部変わるそうですが、給与や仕事分担に関する柔軟性も重要でしょう。
軽症だけでも的確にさばくことのできる医師は、重症患者に集中できる人的資源を産みます。
また、慢性疾患の特定患者の時間を集中させれば、専門医の効率運用に繋がります。

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個と集団のCHOOSING WISELY

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

他紙でも記事が出ました。
採算と人の情、医療サイドの人事と政治が絡んで、賢く選べない現実は、地域や集団、国家を巻き込んだ包括的な問題と再定義しないと解決不能です。

また、ある大学の入試の出題ミスのお詫びと損失補てんのニュースも出ました。
誤った解答分の修正だけでなく、誤った問題に使った時間と集中力で人生を狂わせたより多くの学生を思えば罪深い事です。
一方で、遅れながらも公表し、最小限の被害者だけでも救済に動いた大学の見識には納得します。
どんな工夫をしても、人間の仕事は必ず不完全です。
そして、嘘を隠すための嘘は大きくなるもので、その被害を食い止めました。
反省や公正はキレイごとではなく、組織を大きくする手段の一つです。

そして、ある地域のいじめ自殺の記事もありました。
同級生や教師も人間の集団の論理の闇と暴発が怖くて触れない時もあるでしょう。
いじめは社会形成時の歪みのエスカレートの事象です。
いつか自分や家族が被害者になると知っていてもやめられないのは人間の本質が愚かだからです。

学校も、警察も、自治体も、「何をやっていたのか」というそしりが怖くなれば不祥事の隠蔽に走ります。
被害者を守るよりも、被害者を無視したり、罪や汚名を着せる方が集団の評判という利益になる怖さです。
トンデモ医療だけでなく、トンデモ裁判というものもあるそうです。
医療もそうですが、閉鎖性と専門性が悪用されるわけです。
結局、医療も法曹も技術に過ぎず、運用するのは人間であり、少なからず母集団が同じ団体なので集団の論理が勝つわけです。

どこの市町村や宗教団体も愛や正義と人権を謳いますが、集団のモラルというのは間接所見を見るほうが明らかです。
CTで消化管の癌を直接探すよりも、異常なリンパ節や腹水貯留などを見るほうが簡単なのと同じです。
第三者委員会の説明や結果よりも人選なんかが真実を語ります。

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保険診療に繋がるチャンネルを考察する

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

「関西を日本観光のハブに」という新聞記事を見かけました。
日本の産業と人口を吸収し続ける関東へ取られたエネルギーを、アジアのLCC特需で穴埋めする公算でしょう。

地域への健診の時には沢山の外国人観光客を見かけます。
健診を始めた数年前との違いは、関西の財界の本気度が変わってきたからでしょう。
そういう政治経済の要因が病院新築移転先にも関わっていると気付きます。

さて、日本の地域の病院は日本人を保険診療するために設計されていますし、その為の人材も若干足りていない場合もあります。
そこに、英語だけならまだしも、欧州諸語、アジアの各言語で急患が来たらどうするのでしょうか?
日本の地方都市ではなく、アジアの地方都市、世界の地域国家としての立ち位置を考えると、完璧でなくても段階的に対策を練らないといけません。
医療通訳やIT環境もそうですが、やはり、画像診断という非言語コミュニケーションがキーになると思います。

細かい表現はわからなくても、キーの診断と根拠が分かれば、各国言語で調べてもらえばいいわけです。
(人種さを考慮した治療の選択などは少し工夫が必要ですが。)

滅多に起こることではないですが、準備をしてほどほどの結果になるとリピーターも増えますし、地域や病院が潤って、保険診療にも還元されます。
とか、書きながら、自分は欧州に引っ越して、日本人を相手にする方が正しい気がしてきました。
難解になりますが、コミュニケーションや政治経済との繋がりを意識したうえで保険診療の全体最適に取り組む方が良いですね。
人材の育成には時間も手間もかかります。

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医学知識や人材の一般社会での運用

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

弁護士業界も法科大学院時代を経て、人余りが言われていました。
しかし、法学部以上に詳しく法務を学んだ人材が、今まで遅れていた法整備や会社の法的な取り組みで活躍し始めています(と他紙にありました)。

言い換えれば、医療の枠組みも考える必要があるでしょう。
旧来の医師像や医師キャリアだけでは採算も計算できない時代になりつつあります。
様々な医療問題のニュースは構造問題の枝葉です。
地方の特定診療科不足なんかの問題も適性や採算、相性の問題を無視しても、医師も患者も得をしません。
その手の問題もたまに新聞に出ていますね。
都会と田舎で医療も医師生活も全然違うので、認識の問題はとても難しいものです。

さて、医療はどこから発生するかを考えると、実は医療サービスや医療効率の問題はとても幅広い事になります。
医療教育や予防医療はなにも人工知能だけのフロンティアだけではありません。
また、予防医学やバイオテロ対策の観点で言えば、旧来の建物や車などにも医学の介入の余地は多々あります。
企業もシビアな経営環境ですが、医療効率の全体像を再構築して改善する気持ちで、医師の社員作用やコンサルティング業務を考えてほしいものですね。

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医療従事者QOLと制度と費用対効果と幸福

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

某医学部病院の移転予定ニュースと合わせて、移転予定先の人口現象と高齢化する地域状況がある媒体に載りました。
そういう地域は地価が安く、自治体や地域住民の理解や協力が得やすいですし、足りないインフラを補う手段を肉付けすれば、採算がとりやすいのは確かです。
病院だけではなく、医療従事者や学生にとっても重要です。
家賃は最大の出費で、負担が軽減される常勤職員には別の制約があります。

僕は結婚相手次第で住む場所も住み方も変わるので賃貸です。
欲しくても自動車を持たず、そのお金で学会に行きます。
自動車会社や自動車税の官僚に是非新機種や法改正をお願いしたいです。

関西の学会数は比較的多く勉強に向きます。
日本の学会費は比較的安いので、交通・宿泊費がネックです。
経費の出る組織所属者であれば、飛行機や新幹線とのアクセスなどがむしろ大事です。

昔みたいに、男性医師の多くが教授や病院の部長を目指す時代でありません。
働きやすくて、住みやすいのが一番です。
医師以外はもっとそうでしょう。

ハッキングされにくい特許の窓口出願がせめて各地域に一つにあれば、東京に集中しすぎる環境も多少はマシになるとは思います。
(手書きやタイプライターも推進されて欲しい特許環境です。)

関係無いようで、経営状況や住環境、自己実現環境が良ければ、診断治療のモラルも守られやすくなり、良い診断や治療に繋がります。
衣食足りて礼節を知るのです。
寝不足や経営難からの雑な診療を減らすように、社会が動いてほしいと思います。

救急医療も大事ですが、看取り推進の意見も出されましたし、その医療は幸福を生み出すのか、不幸を作り出してはいないか、単純な薬剤や手術の効果判定と同じく問うてやる必要があります。
完璧な制度などあり得ませんが、医療者も患者も幸福になれる方向に動かすのは日本からノーベル賞を何人出したかより大事です。

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医療だけで完結しない効率と社会的意義

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

内視鏡外科学会に来ています。
昔に比べ器材も増えています。
最新の手術支援ロボットは3億円もするらしくいですが、いじってみると納得の手触りです。
ロボットは保険医療になっていくそうです。
将来的には一人医長の負担を減らすためのセンター化や遠隔操作も視野に入るでしょう。

器材があれば誰でも名医になるわけではありませんが、より良い器材があった方が有利なのも確かです。
先進国としての医療の優位性の維持は国家的課題でもあり、生命や健康の値段の話を抜きにしても、効率とは何を指すのか、答えのない難しい問題だとわかります。
器材や不動産価格がどれほど人件費を圧迫していくかの試算も大事でしょう。
純粋な金額だけでなく、そのお金が社会に還元されているかも重要です。
不正は良くありませんが、テクノロジー産業の繁栄とも密接な関わりがあります。

保険医療費の増大には医療関連職人口が増えた影響もあります。
そこで生まれた雇用が失業者を減らしているのは間違いないでしょう。
医療だけで完結できない難しさが医療経済や医療効率の話にはあります。
そういう意味でも、様々な観点からのシリーズ連載を期待したいと思います。

僕も、手術手技合併症発生時にコストやリスクを減らす観点から、既存の出血防止カテーテルデバイスの設置を進言させていただきました。
手術場は外科医の聖域ですが、みんなでより良い医療を創る意識が大事です。

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医療政治 CHOOSING WISELY

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

CHOOSING WISELY(適正医療)は放射線科学会でも議題になります。
管理職以外には人気がなくスカスカですが。

正義は人の数だけ、組織の数だけ存在し、最低限の検査で診断までついた方が患者や国庫の負担は減りますが、病院収益が減ります。
独立行政法人化後の医者は適正医療だけでなく、売り上げも考えないといけません。
訴訟リスクはあっても、研修医や若手に救命当番が回りがちな理由でもあります。
その給与は歩合の場合もあれば、残業時間の場合もあります。
適正医療を推進するのであれば、余剰人員の受け皿として別の分野の雇用や利益団体を創出しないと無理ではないかと思います。
(保険医療は価値の直接創出と相性が良くない。)

行く場所もなく、首を切られることが想定されれば、組織は澱みます。

僕もそういう関係でフリーターになったもので、その後いろいろ勉強しました。
こういう新聞投稿も個人の存在証明の他、医学部学費に投下される税金の間接的な返還にあたるかもしれません。

現行のシステムからの修正が必要なのはおっしゃられる通りですが、個人的には少し過剰なくらいの医療を提供するシステムがあった方が良いと思います。

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