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たばこをやめる、やめさせる

元気なう

[たばこをやめる、やめさせる](1)薬で禁断症状抑える

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 全国の喫煙率は2割を切り、たばこへの風当たりは強くなる一方。そろそろ“卒煙”しませんか。「禁煙センセイ」として活動する岡山済生会総合病院内科診療部長の川井治之さんは「頑張らない禁煙」を広めている。意志の力だけで禁煙に挑んでもほとんど失敗するからだ。

 

[たばこをやめる、やめさせる](1)薬で禁断症状抑える

 川井さんによると、禁煙成功のためには、「体の依存」「習慣依存」「心の依存」の、三つの敵を克服する必要がある。どの依存が強いかは人によって異なる。自分のタイプを知って、自分に合った対処法を見つけたい。

 体の依存とは、たばこに含まれるニコチンの依存症になった状態だ。依存性毒物のニコチンは、体の中からなくなると、不安やイライラ、集中力低下などの禁断症状を引き起こす。体の依存が強いほど、禁断症状に悩まされる。睡眠中に失われたニコチンを取り戻そうと、午前中の本数が増えることも多い。

 そんな人に効果的なのが、禁煙補助薬を使った薬物療法だ。禁断症状は禁煙後2~3日でピークを迎え、長くても2~4週間で治まる。ただ、こうしたつらい時期に貼り薬のニコチンパッチや内服薬などを使うことで、禁断症状が抑えられ、禁煙の成功率は2~3倍に高まるという。

 周囲の理解も大切だ。優しく見守り、努力をほめてあげよう。川井さんは「ほめられると脳内にドーパミンが出て、やる気がわいてくる。脳にとって最高のごほうびです」と話す。

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