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ヨミドクターセミナー「減塩のすすめ~できることから少しずつ」

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減塩のすすめ~できることから少しずつ(下)個人としてできること、社会としてすべきこと

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 医療健康セミナー「減塩のすすめ~できることから少しずつ」の第2部では、女子栄養大学教授の武見ゆかりさんが「できることから少しずつの減塩 個人としてできること 社会としてすべきこと」と題して、減塩の実践に役立つ知識を紹介しました。

講師:女子栄養大教授 武見ゆかりさん

 慶応大学文学部卒。編集者勤務を経て、栄養学の道へ。1988年、女子栄養大学大学院修了。2005年から同大学教授(食生態学研究室)。14年1月から同大学大学院研究科長。博士(栄養学)、管理栄養士。健康日本21(第二次)、第3次食育推進基本計画など、国の健康・栄養施策、食育施策の策定、推進に多数関与。日本栄養改善学会理事長。

食塩の摂取量は食べる量とも関係している

減塩のすすめ~できることから少しずつ(2)個人としてできること、社会としてすべきこと

「『少しずつ』というのがキーワードです」と語る武見教授(11月16日、読売新聞東京本社で)=高梨義之撮影

 減塩を具体的にどうやっていくのか。一度にやろうとすると、「おいしくない」とか「なかなか続かない」という声が出てくるので、「少しずつ」というのがキーワードです。個人でやるべきことと社会全体でやるべきことの両方があるというお話をします。

 日本人の食塩の摂取量は1日平均9.9グラム。少しずつ減ってきてやっと10グラムを切ったところです。減塩が進んでいることもあるとは思いますが、食べる量が減ってきていることが関係しています。食塩に大きく影響する要因の一つは食べる量そのものです。

東北は摂取量が多く、西日本は少ない

 (下のグラフは)都道府県別に食塩摂取量トップ5つと最も少ない5つを示したものです。男性の方が女性より食塩摂取量が多いのは、主に食事の量の差と考えられます。男女ともに一番多い県と少ない県の差は約2グラムで、東北などが高く、西日本の方が低い傾向があります。このグラフでお示ししたかったのは、低い摂取量の県もあるということです。

 もうひとつ面白いデータをお見せします。男性について、食塩摂取量の多い県と野菜摂取量の多い県を示したものです。赤丸をつけたのは、食塩も取るけれど野菜も取っているところ。健康な食事ということで野菜1日350グラムを取ろうと言いますが、調理法によっては野菜を取るほど食塩を増やしてしまうという状況が起きています。一方、緑の丸は野菜をたくさんとっているが、食塩はむしろ少ない順位の県です。

野菜を多く食べるとなぜ食塩が増えるのか?

 食塩と野菜の関係はどうなっているのでしょうか。私たちの大学がある埼玉県で30~59歳の方を対象に、どんな野菜料理を食べているか調べたデータがあります。ひと皿を70~80グラムぐらいと考えて何皿ぐらい食べているかを聞いています。グラフの一番下の5~6皿なら、300グラムを越えてしっかり食べている方です。青の「サラダ・生野菜」が目につきますが、皿数が増えて多くなっている料理は何かというと、白の「和え物・煮物」です。加熱して野菜を食べるので量をたくさん食べられます。ただ、調味料も多くなり、煮物を汁と一緒に食べると食塩を多く取ることになります。だからサラダがいい、というのではありません。和え物や煮物を作る時に、食塩供給源となる調味料を減らしながらおいしく作るという意識が大切だということです。

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