教えて!ヨミドック
医療・健康・介護のニュース・解説
五十肩を防ぐには?
肩甲骨 意識して動かす
Q イテテ……。肩が痛くてつらいわ。
ヨミドック 腕を上げると痛む五十肩ではないですか。
Q わたし、30歳代だけど。
ヨ
五十肩は40~60歳代の発症が多いですが、30歳代でなる人もいます。正式には肩関節周囲炎といい、肩周辺の筋肉や
Q なぜ五十肩になるの。
ヨ 運動不足や老化が原因です。デスクワークやスマートフォンの使用で、猫背のような悪い姿勢を長時間続けていませんか。肩周辺の血行が悪く、硬くなった状態で動かすと炎症が起こるのです。
Q 硬いなら動かしてほぐそうかな……うぅ、痛い!
ヨ 安静にしている時や、わずかに動いた時でもひどく痛む時期を急性期といいます。痛い時は、基本的に肩を動かさず安静にして早めに病院を受診してください。鎮痛剤やステロイド剤を使って痛みや炎症を抑えます。ただ、糖尿病の人は血糖値が上がるステロイド剤は使えません。医師に相談しましょう。血糖のコントロールが重要になります。
Q 痛みが取れたら、次はどうすればいいの。
ヨ 炎症が落ち着くと、拘縮期といって、周辺の組織が固まってくる時期に移ります。そのままでは肩や腕が動きにくくなる心配があるので、リハビリを始めます。「痛みがなくなったから」とリハビリをしない人がいますが、ここが重要なんですよ。
Q 予防する方法はない?
ヨ 肩は、周辺の筋肉や腱などが重要な役割をしています。周りが硬くなると無理に動かすことになるので、エクササイズで肩周辺の柔軟性を保つようにしましょう。一つは、肩甲骨を意識して動かします。肘の高さを変えながら、左右の肩甲骨を寄せる動きが効果的です。
Q これは続けられそう。
ヨ また、肩はそのままにして腕を曲げ、内側や外側に動かしてみましょう。肩関節が動く範囲を維持し、状態を整えるのに役立ちます。あと、血行が悪くなるので冷やさないように注意しましょう。
(鈴木希/取材協力=菅谷啓之・船橋整形外科病院スポーツ医学・関節センター長、山本昌樹・大久保病院明石スポーツ整形・関節外科センター理学療法士)
ヨミドックは読売新聞の医療介護サイト「ヨミドクター」のお医者さんキャラです。
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