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未病シンポジウム「腸内フローラから健康長寿の可能性を探る」

イベント・フォーラム

[未病シンポジウム](1)おなか 腸きれい

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 未来貢献プロジェクトの未病シンポジウム「腸内フローラから健康長寿の可能性を探る」(読売新聞社主催)が10月31日、東京都港区の品川インターシティホールで開かれ、約700人が参加した。前半は大谷泰夫・前内閣官房参与が、病気と健康の間にある「未病」の考え方を紹介し、佐藤信紘・順天堂大学名誉教授が、健康長寿を目指す生き方と腸の機能について講演した。後半のパネルディスカッションでは、阿部文明・森永乳業研究本部素材応用研究所長とタレントの西村知美さんが加わり、健康作りについて話し合った。

主催 読売新聞社

後援 内閣府、日本医師会、日本歯科医師会、日本看護協会、日本薬剤師会

協賛 森永乳業

健康でいたい理由 考えて…前内閣官房参与・大谷泰夫さん

[未病シンポジウム](1)おなか 腸きれい

 ◇ゲストスピーチ

 みなさんは、自分は健康だと思いますか。それとも病気だと思いますか。

 たいていの中高年は、その中間に属しています。

 健康だと思っていても全くどこも悪くないという人は少ないでしょうし、本当の病気なら、この会場に来る元気はないでしょう。

 大事なのは、健康か病気かの二分法ではないということです。40、50歳を過ぎると、血圧だ、中性脂肪だ、尿酸値だとか、膝が、腰が……と、体のどこかに黄信号が出てきます。それが即病気というわけではなくて、徐々に、いろいろな症状が出て最後に病気になるわけです。

 人間の健康状態というのは、だんだん変化していきます。

 だから、「未病」というのは、予防だけの話ではありません。脳卒中や心筋 梗塞こうそく 、がんになっても一度で命を落とすことは非常に少なくなりました。治療して復帰した後も長い人生があります。病気の後のことも大事なのです。

 こう考えているうちに、未病とは生き方につながる問題だ、と思うようになりました。

 「何のために長生きするのか。健康を維持したいのか」という目的がはっきりしないと、健康作りも長続きしません。目的は、「孫の成長を見たい」でも、「山登りをしたい」でも何でもよいと思います。

 食事制限も運動も辛抱を強いるだけではつらいので、楽しんで続けられるようにしたいですね。魅力的なサービスの登場にも期待したいと思います。

 ◇おおたに・やすお 1953年生まれ。厚生労働省で大臣官房長、医政局長、厚生労働審議官などを務め、2014~16年に内閣官房参与。15~17年、国立研究開発法人「日本医療研究開発機構」理事。現在は神奈川県参与、日本保育協会理事長、日本健康生活推進協会理事長。

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