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京大iPS研・戸口田教授…研究支援呼びかけ、大阪マラソン5回目の挑戦へ

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京大iPS研・戸口田教授…研究支援呼びかけ、大阪マラソン5回目の挑戦へ

大会に向けて、最後の調整に励む戸口田さん(京都市左京区で)=長沖真未撮影

 26日開催の第7回大阪マラソン(読売新聞社共催)に、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って難病の治療薬を研究する京都大iPS細胞研究所教授の戸口田淳也さん(61)が出場する。

 研究への支援を呼びかけ続け、今年で5回目。寄付に支えられ、研究は臨床試験(治験)を始めるところまで来た。「一日も早く患者に薬を届けたい」と最後の調整に励んでいる。

 難病は、筋肉が骨に変わる「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」。200万人に1人が発症し、国内の患者は60~80人。治療法の手がかりすらなかったが、2010年に患者の一人が「研究に役立てて」と皮膚の細胞を提供してくれたおかげで、その細胞からiPS細胞を作り、病気の状態を再現することができた。

 「うまく行くだろうか」と不安もあったが、治療薬になりそうな物質を6800種類も試した。その結果、臓器移植の際に拒絶反応を抑える薬「ラパマイシン」が効きそうだとわかり、今年9月、約20人の患者を対象に治験を始めた。

 研究には多額の費用がかかる。大阪マラソンでは例年、iPS細胞の研究への寄付を呼びかけるため同研究所の研究者らが出場しており、戸口田さんも12年から参加してきた。

 昨年は、皮膚の細胞を提供してくれた患者の山本 育海いくみ さん(19)(兵庫県明石市)が応援に来た。「絶対に完走する」と奮起、4時間8分で走りきった。

 山本さんは治験にも参加している。今年は会場に来られないが、「無理のないように頑張って」とエールを送ってくれた。

 今年は、大会自己ベストの3時間台を目指す。「多くの支援のおかげで治療薬の研究は折り返し地点まで来た。これからが大変だが、感謝の気持ちでやり遂げたい」と話している。

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