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未病シンポジウム「楽しみながら健康と向き合うために」

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[未病シンポジウム](2)高齢社会のモデルに

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神奈川県知事・黒岩祐治氏

 

[未病シンポジウム]高齢社会のモデルに

 神奈川県の年代別人口を見ると、1970年は年齢が上がるほど人口が減少するピラミッド形ですが、2050年は全く逆になります。この超高齢社会の問題を解決するキーワードが未病です。

 病気がはっきりしてから治すのではなく、未病の段階で、より健康的な生活になるように、食、運動、社会参加を心がけることが大切です。

 こうしたアプローチと、最先端の医療や技術の追究(再生細胞医療やロボット技術など)とを融合させ、健康寿命を延ばすことを目指しています。未病を改善する新たな産業創出を目指す未病産業研究会には492社が加盟しています。

 国際連携にも力を入れています。シンガポール、米国とドイツの州政府のほか、世界保健機関(WHO)、スタンフォード大学医学部などと、生命科学分野で協力する覚書を結んでいます。

 未病という概念は、世界中に受け入れられ、2年前に箱根町で開催した未病サミットでは英語で「ME(み)―BYO(びょう)」と紹介されました。

 WHOが神奈川県の未病への取り組みに注目するのは、将来世界が直面する超高齢社会の解決策を示すモデルケースになると考えるからです。

 未病対策を進める戦略的なエリアを設けています。箱根や足柄といった県西部に、食、芸術、湯、森、運動などの駅がある。それぞれ特徴のある駅を回っていくことで楽しみながら未病を改善していこうという流れを作っています。

 ◇1954年生まれ。80年、早稲田大政経学部を卒業後、フジテレビ入社。報道記者などを経てキャスターとなり、「報道2001」などを担当。2009年退社。国際医療福祉大大学院教授を経て、11年から現職。

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