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宋美玄のママライフ実況中継

コラム

ヒルドイド問題…「健康保険で美容」やめましょう

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ヒルドイド問題 「健康保険で美容」はやめよう

息子を背負って由布岳(大分県)登山です

 11月に入る前に、我が家では子供たちを含めて全員インフルエンザワクチンの予防接種を打ちました。2人の子供を育てながらの共働き。元々が綱渡りなので、健康管理は死活問題です。この冬も無事に乗り切れますように……。

子供の肌を守る保湿剤

 皮膚疾患用の保湿剤「ヒルドイド」を美容目的で使う人が、増えているそうです。健康保険を利用して医師に処方してもらう例が多いため、医療費の増大が問題になっています。こうした本来の目的とは違うヒルドイドの使い方は、インターネットなどを通じて広がったそうです。処方を制限すべき、との意見も出ています。

 私には、子育ての中で、手料理よりも、絵本の読み聞かせよりも、大事にしていることがあります。それは、「 お風呂上がりの全身保湿 」です。私自身が乾燥肌でアトピー性皮膚炎があり、子供たちも肌が弱く2人とも乳児湿疹には悩まされました。試行錯誤し、時にはステロイド剤を併用しながら、保湿剤を部位ごとに塗り分けました。その結果、湿疹を克服することができ、今では2人ともツルツルのお肌です。しかし、これからの季節、子供の薄い皮膚は乾燥しやすく、保湿がとても重要になってきます。

美容目的の処方はしないで!

 子供たちの湿疹に悩まされたときは、ヒルドイドの後発品であるビーソフテンローションとクリーム、そしてワセリンを保湿剤として使いました。もしこれらが高価だったら、買うのを 躊躇ちゅうちょ したり、少量ずつ使ったりして、十分な保湿効果がなかったかもしれません(必ずしも、ベトベトに塗ればいいというわけではありませんが)。子供の頃のスキンケアによって、アトピー性皮膚炎が防げたりすることもあり、保湿には予防医療の側面もあります。

 美容目的の処方が増えることによって、ヒルドイドに健康保険が使えなくなったら、困る親子は多いでしょう。そうならないためにも、医療機関は、美容目的の処方を一貫して断るべきだと思います。(宋美玄 産婦人科医)

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宋 美玄(そん・みひょん)

産婦人科医、医学博士。

1976年、神戸市生まれ。川崎医科大学講師、ロンドン大学病院留学を経て、2010年から国内で産婦人科医として勤務。主な著書に「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社)など。詳しくはこちら

このブログが本になりました。「内診台から覗いた高齢出産の真実」(中央公論新社、税別740円)。

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6件 のコメント

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市販で買えれば買うのに

K

市販の保湿クリームだと肌に刺激を感たり、または痛くなくても後日荒れたりして皮膚科を受診し、ヒルドイドが処方されました。 確かにヒルドイドは安いで...

市販の保湿クリームだと肌に刺激を感たり、または痛くなくても後日荒れたりして皮膚科を受診し、ヒルドイドが処方されました。
確かにヒルドイドは安いです。
しかしケチって医療保険で購入しているのではないのです。

低刺激なものも含めて市販の保湿クリームも色々試した結果ヒルドイドが一番効果的でした。
市販されていればわざわざ病院に行かず全額自費で購入するので市販化されてくれると嬉しいです。
市販薬購入ならば医療費圧迫にはならないのにと思います。
市販薬の一見同じ成分に見えるものもありますが保湿目的の商品ではないので常用するものではなさそうです。

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市販薬に

ポテト

花粉症の薬が市販薬になったように 処方箋無用で薬局で買えるようになるといいですね。 保険適用でなく販価が上がっても診察の時間と診察料金が無用とな...

花粉症の薬が市販薬になったように
処方箋無用で薬局で買えるようになるといいですね。
保険適用でなく販価が上がっても診察の時間と診察料金が無用となれば、
使用者も保険組合も製薬会社もハッピーでは。
安易に処方していた開業医は収入源だろうけど。

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マーケット理論が不適切医療を生み出す問題

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

難しい問題ですね。 僕も立場の弱いスポットや定期非常勤ですから、一部のナースや事務員のごり押しで違和感を感じても断り切れなかったりすることがあり...

難しい問題ですね。
僕も立場の弱いスポットや定期非常勤ですから、一部のナースや事務員のごり押しで違和感を感じても断り切れなかったりすることがあります。
流石に無理やろって案件でも、断ると首が飛ぶことがあります。

経営の論理の問題ですし、処方の責任は医師にあるので、無責任なままカネ儲けをしたければ末端医師に汚れ仕事をさせて首をすげ替えればいいと考える気持ちも分かります。

今は医療だけではなく、インフラや都市の再編成が進む時代で、ビジョンのある市町村と思い付きの市町村があります。
カネも人も集まる都心部でさえ、いさかいが起こる時代です。
保険診療は安定した時代に向いたシステムだったので、株価や地価の変動幅の多い時代では難しい部分もあります。

一事が万事とは言いますが、診断治療のワークフローや患者さんの振り分けなども含めてもう少し根本的な問題解決になればと思います。

最近、救急や終末期医療の高名な先生の話をお聞きしましたが、構造問題の末端の事象に関して誰もが無関心で、専門科も少なからず自分の興味のある事しかやらない傾向にあるということが根本の問題のような気がします。
人間なんてそんなもんかもしれませんけどね。

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