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わたしの医見

コラム

検査も医師次第

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さいたま市 パート 49

 転げまわるほどの腹痛。総合病院でCT(コンピューター断層撮影法)検査をしたが原因不明だった。4日間の検査入院では内診台での診察のみで、婦人科医師は「気のせい」「僕は不妊治療専門で」などと言う。痛みは治まらず、再度この病院へ。診断は同じだった。転院し、「それほど痛がるなら」とMRI(磁気共鳴画像)検査をしてもらうと、卵巣に腫瘍が見つかり、服薬で快方に向かった。

 検査も、医師次第と思った。腫瘍発見まで約半年。見つけてくれた医師に感謝です。

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3件 のコメント

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機械の特性と守備範囲を抑えた医療を考える

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

ついでですが、画像診断の機械ごとに特性や守備範囲があります。 多くの病院にあるのは手軽な超音波やX線写真。 中規模以上の病院には進歩著しいCTや...

ついでですが、画像診断の機械ごとに特性や守備範囲があります。

多くの病院にあるのは手軽な超音波やX線写真。
中規模以上の病院には進歩著しいCTやMRI。
さらに一部施設にある、MRIの一部の先進機器に搭載されたMRSなどの特殊撮像もいくつかあり、また、最近は一般的になってきた、PET-CTやPET-MRI、SPECTなど核医学の機器があります。
そして、研究用の超高磁場MRIでは通常のMRIでは見えないようなものも見えます。
(てんかんの原因病変の一部など。)

どういう条件で、どういう空間や時間を、どういう精度で切り取って、その画像が出来ているのか?

全ての医師がそのことを知っているわけではありませんが、そこを考えると、より精密な診断に繋がってきます。
撮像した画像上異常がないことは、診断医の習熟不足や見落としを除いても、必ずしも異常がない事とイコールではありません。

そういう知見や心構えであれば、手に入る画像の欠点はある程度補うことができます。

既存の画像で見えないことや、見落とすことを無視したり、「あってはならないことだ」と断言して終わるのは簡単なことです。

しかし、検査の限界や何がミスを誘発するのかを知っていると、患者にとっても、医師にとってもハッピーな展開になることが多いと思います。

ちなみに、僕が超高磁場のMRIについて知ったのは、大学の放射線科を去ってからでした。
自分の知識や能力の限界を知っていれば、最先端の機会や優秀な人の考えとの距離感や立ち位置を考えざるを得ないから自腹切って勉強に行きました。

皮肉なことに、診断も治療もテクノロジーの恩恵のおかげで、覆される常識と伝統の兼ね合いの中で、どういう風な技術とサービスを提供するべきか、多様性が生まれた結果、混乱も続きそうです。
タイトルの通り、検査も医師次第であり、患者次第です。

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医療を支える個と組織 超低被ばくCT

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

背景の話になりますが、医療は個なのか、組織なのか? 年配医師や政治家でもよく理解していません。 世知辛い世の中で、目先の採算や統制で手一杯なので...

背景の話になりますが、医療は個なのか、組織なのか?
年配医師や政治家でもよく理解していません。
世知辛い世の中で、目先の採算や統制で手一杯なので。

保険診療というシステムは日本の組織的なものですが、個々の診療は最後は医師個人の仕事です。
しかし、個々の医師を育み、支えるのは個人の意思と組織のシステムの両面があります。
今ほどに、過去の知見の蓄積やITのインフラが整うと、ある程度のレベルの診断能力は座学でもかなり追いつきやすいと思います。
しかし、生で腕や頭のしっかりした人の実技を見て対話しながら模倣や記憶するということはやはり効率的な行為であり、徒弟制や集団人事の医局制度の光の部分もあります。
失敗の経験やリカバーは生でないとできません。
暗黙知やニュアンス、失敗学も含めて、生の経験は大きいです。

「医者は経験と言うけれど、忙しすぎて頭の中をすり抜ける経験なら意味がない」と思っている自分も初期研修2年と大学院4年での失敗や他人の失敗の経験は今の13年目の自分のコアだとは思います。
しかし、個人の人生への束縛が強すぎても難しいです。

そして、コストに絡んで機械の運用や採算。
実は被ばく量が単純レントゲンフィルム並みのCTがもうあります。
しかし、採算の問題と、肺野と他部位の輪郭しか見えないという弱点のために普及していません。
コストと採算の問題をクリアできたら、単純レントゲンと通常の縦隔内まで評価できるCTの間に入り診断や治療の戦略を変えます。
医療放射線被ばくを抑えられます。

システムの強化は、個人の様々な限界を超えてくれます。
サッカーでも同じ議論がありますが、結局、個も組織もよくなっていくにはどうしたらいいか?
サッカーファンよろしく、患者サイドの理解の努力も求められます。

目先の医者への対応も大事ですが、医者や医療人全体への配慮も必要です。

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画像診断と放射線科医社会の実際 医局の闇

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

業界では「後医は名医」と言います。 医師の当たり外れや好不調の波は仕方ない部分もあります。 患者さんには失礼ですが、見逃された時のCT画像や内診...

業界では「後医は名医」と言います。
医師の当たり外れや好不調の波は仕方ない部分もあります。

患者さんには失礼ですが、見逃された時のCT画像や内診の時の超音波画像があればぜひ見てみたいものです。
撮像のタイミングや部位にもよりますが、直接的な所見の他、腹水貯留であったり、脂肪組織の濃度上昇など間接的な所見が見えることもあります。
昨今の画像診断機器の速度と精度の進歩は凄まじく、放射線科画像診断の専門医ですら手を焼いています。

欧米ではドクターズドクターと言われ、花形らしいですが、日本ではそうではなく、開業にも向かないので、若手もやりたがりません。
人手不足ゆえに、建前にしていた、ワークライフバランスの約束が保護にされるケースもあり、女性医師も期待されたほどには増えていません。
放射線科医はマイナー科と呼ばれる分野で、専門医資格取得のために医局に所属するのがほぼ必須に制度設計され、そういう部分も問題になっています。
大規模施設にしかない診断機器や治療機器の習熟も求められます。
人手不足の分野や自分の専門を、適性や希望を無視して若者に押し付ける老害ともいえる教授がまだいるので、その影響もあります。

昨今の画像診断がらみの医療訴訟を見ると、いずれマンモグラフィ同様にスクリーニング専門の資格ができてきたらいいと思います。

資格制度も医療の運用も、多くの医師の健康と育児出産と、患者さんの不利益を減らす方向に向かってほしいものです。
報道機関の持つ意味は大きいものです。

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