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子どもの健康を考える「子なび」

コラム

発達障害(5)「生活に支障」がポイント

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 発達障害では、精神科医で信州大付属病院子どものこころ診療部長の本田秀夫さんに聞きます。(聞き手・松本航介)

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 発達障害の一つに、「自閉スペクトラム症」があります。その診断基準の概略を紹介します。

 一つ目は、コミュニケーションや対人関係がうまくいかないという症状があることです。二つ目は、興味が狭く限られていたり、行動をパターン的に繰り返したりという症状があること。いわゆる「こだわり」と言われる症状です。

 三つ目は、これらの特徴が乳幼児期から存在すること。これら三つは、自閉スペクトラムの「特性」です。

 注目してほしいのは、四つ目の診断基準です。最初の三つの特性があることによって、社会生活に何らかの支障を来しているということが、診断の条件に加えられています。

 つまり、自閉スペクトラムの「特性」があることに加え、その人か周りの人が「生活が不便だ」と感じている時に初めて、病気や障害を意味する「症」をつけて、「自閉スペクトラム症」と診断されるわけです。

 逆に言うと、対人関係がうまくいかないとか、少し会話がかみ合いにくいとか、ちょっとこだわりが強いというような人は昔から大勢いるわけです。こだわりのラーメン屋さんや、ちょっと偏屈な職人さんなんてそうですよね。

 そういう人たちが、みんながみんな困っているとは限りません。ですが、こだわりや偏屈のせいで接客がうまくいかず、会社をクビになるなどということになってくると、これは「生活に支障を来す」わけです。そのような時に、「自閉スペクトラム症」と診断する、ということですね。

 このように、発達障害は、症状だけでなく、生活に困るかどうかという点も含めて診断されるようになってきているのです。

【略歴】

本田秀夫(ほんだ・ひでお)

1964年、大阪府豊中市生まれ。精神科医。信州大医学部付属病院子どものこころ診療部部長・診療教授。日本自閉症協会理事。著書に「自閉症スペクトラム」など。

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