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日本人2~3%「斜視」発症…視覚発達妨げる危険性、脳腫瘍など大病のサインも

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日本人2~3%「斜視」発症…視覚発達妨げる危険性、脳腫瘍など大病のサインも

 見ようとしている対象と異なる方向に視線が向く「斜視」。日本人が発症する割合は2~3%と、低くはありません。子供の斜視は、視覚の発達を妨げる危険性があり、大人では生活習慣病などのほか、脳腫瘍など大きな病気のサインになることがあります。

 目玉には六つの筋肉が付いていて、それぞれが伸びたり縮んだりして上下左右を見ることができます。この力のバランスが崩れ、視線の方向が二つの目玉でずれてしまうのが斜視です。

 大人では、交通事故で頭を強く打ったり、脳腫瘍ができたりして、斜視になることがあります。目の神経が圧迫されて、六つの筋肉の働きに異常が生じるためです。糖尿病や高血圧症で目の周りの細い血管が詰まって、筋肉の動きがまひして発症することもあります。

 子供では、焦点が合わせにくくなる遠視が原因で斜視になることがあり、3歳くらいまでに見つかることが多いです。ただ、これ以外にも子供が斜視になるケースはあり、原因の多くは分かっていません。

水平・垂直方向へのずれ、ダイヤルを回すような傾きも…

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 外見上、片方の目玉が外側を向く「外斜視」、内側を向く「内斜視」、上を向く「上斜視」、下を向く「下斜視」、ダイヤルを回したように目玉が傾く「回旋斜視」に分類できます。

 日常の生活で影響が出るのは、二つの像がずれて見えるケースで、治療が必要です。見える像に異常がなくても、無意識に視線を調節していることがあり、目の疲れや頭痛、肩こりといった症状につながります。

 子供の場合、斜視の目の像を脳がブロックして、影響が出ていない場合もあります。片方の目しか使っていない状態になるため、ものを立体的に認識する力の成長を妨げる可能性があります。立体的な認識力は8歳くらいまでに完成されるので、この期間に満たない子供の斜視は、速やかに治療を始める必要があります。

治療法…目玉の筋肉、手術で調節

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 最も一般的なのは手術です。目玉と筋肉の接合部分を一度切り離し、後ろにずらすか短くして縫いつけることで、目玉にかかる力加減を調節します。

 手術では、全身麻酔や局所麻酔などで痛みを和らげて行います。子供には全身麻酔をするケースが多いですが、中学生くらいからは、先の丸い注射針を目玉に沿って入れ、奥の神経に局所的に麻酔薬をかけます。1泊程度の入院で経過を観察することが多いです。手術でほぼ完治しますが、症状が戻ることもあります。

 注射薬を使った治療を選ぶこともあります。筋肉の働きを弱める作用があり、効果は3か月ほど続きます。

 症状が軽い場合は、専用の眼鏡をかけたり、特殊な膜を眼鏡に貼ったりして、見え方を矯正します。また、自然に治る場合もあります。

 予防が難しいのが現状です。ただ、糖尿病や高血圧が原因となっているケースでは、食生活や運動習慣、睡眠時間などを見直すことが、予防につながります。

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