すてきオン&オフ
医療・健康・介護のコラム
[霧矢大夢さん]忙しい時 しっかり休む
カナダの女性作家の内面を描いた舞台に挑戦します。宝塚で男役を演じてきた私にとっては、正反対の役どころ。難しさとともに、やりがいを感じています。
20歳代後半に病気で数か月、舞台を休みました。今思えば、次々と大きな役をいただいて、プレッシャーが重なった時期。体が悲鳴を上げたのだろうなと思っています。
以来、忙しい時ほどよく食べて、たっぷり寝よう、しっかり休もうと、心がけるようになりました。根が真面目で抱え込みやすい性格なので、まずいなと感じた時は、早めに息抜きをする習慣も身につきました。
私の場合は、旅行に出たり、郊外に足を延ばしたりして、自然に触れることがリフレッシュになります。先日は、東京都内のお寺を散策してきました。里山を歩きながら、虫の声に耳を澄ませ、木々の葉の色の変化を楽しんできました。
若い時に体調を崩したからこそ、自分の限界がどの辺りかを知ることができ、体の状態に敏感になった気がします。また、自分を支えてくれる家族や関係者への感謝の気持ちも、より強くなりました。
私の同年代は今、まさに働き盛り。それぞれ大切な仕事を任されたり、重要な役割を担ったりしていると思います。でも、過度な無理は禁物。上手に力を抜く時間が必要です。私も、自分を大切にしながら最高の結果を出せるよう、努力していくつもりです。(聞き手・大広悠子、写真・園田寛志郎)
霧矢大夢(きりや・ひろむ)さん 女優。1974年、大阪府出身。94~2012年、宝塚歌劇団で活躍。11月4日から、舞台「この熱き私の激情」が東京、広島など5都市で上演予定。問い合わせは、パルコステージ(03・3477・5858)へ。
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