医療大全
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ここちゃんの選択(4)Q&A 子の意向聞き最適治療を
子どもの患者の意思決定について、欧米の事情にも詳しい小児科医の多田羅竜平さんに聞いた。
――まず意思決定の前提となる病気の告知は、どこまで話すべきでしょうか。
「日本も批准している国連の『子どもの権利条約』には、表現の自由や知る権利が規定されています。ただ、重い病気などを伝えるべきかは意見が分かれます」
「かつては、過酷な状況から子どもを守るべきだという考え方から、本当のことを伏せて治療するのが一般的でした。近年は、真実を伝えるほうがメリットが大きいことが様々な研究で報告され、日本でも病気を伝える傾向にあります」
――子どもに病気のことを伝えるメリットは。
「本人が納得して主体的に治療に励める上、医療者や家族との信頼関係が築きやすい。真実を知らされないと、不安やストレスがより大きくなり、様々な状況から本当のことを知り、不信感を募らせることもあります」
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