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医療ルネサンス

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ここちゃんの選択(2)患者会で心情を吐露

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 白血病で闘病の末、2015年4月に静岡県立こども病院で「お星さまになった」、静岡市の女の子、ここちゃん(仮名、6歳9か月)。「最期まで娘の意思を尊重して治療ができたのは、医療スタッフの方々が、娘や私を良く理解してくれたおかげ」と母のかおりさん(仮名、43歳)は感謝する。だが病院での生活は、強い不信感から始まった。

 ここちゃんの最初の病気は、血液がうまく作れない再生不良性貧血だった。11年6月、2歳11か月の時、同病院に入院したが、午後8時の面会時間が過ぎると、母でも帰らなければならなかった。

 「娘を一人病院に残すことに、エーッと驚いた」とかおりさん。ここちゃんも母と離れて眠るのは初めて。翌日の昼にかおりさんが病室に行くと、泣きはらした目でにらみつけた。

 前夜は母が帰ってから、3時間も一人泣き続けていたという。幼い子にあまりにも酷な対応に思えた。入院は約1か月に及んだが、「治してもらうには黙って従うしかない」とこらえた。

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