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子どもの健康を考える「子なび」

コラム

発達障害(3)ごっこ遊び つらい子も

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 発達障害では、精神科医で信州大付属病院子どものこころ診療部長の本田秀夫さんに聞きます。(聞き手・松本航介)

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 その子は5歳の女の子でした。お母さんが「この子は発達障害じゃないかしら」と心配して、相談に来られました。

 女の子が通っていた保育園の先生は、その子に何も問題を感じていなかったそうです。でも、その子から話を聞いてみると、心の中でいろんなことを考えていました。

 まず、保育園の昼食時に騒がしいと頭が痛くなってイライラするというのです。昼食の時間にみんなでワイワイと食べるのは楽しいですよね。その子はそれが苦痛だったのです。

 それから、友達から「ごっこ遊び」に誘われるのが嫌だと言いました。5歳の女の子がごっこ遊びをするのはごく普通です。ところが、それが嫌なのです。

 しかも「5歳の女の子はごっこ遊びをしなきゃいけないから、みんなも嫌だけど我慢してやっている」と言うのです。みんな楽しくてやってるのに、「みんなも我慢してる」と思い込み、一人だけ我慢していたのです。かわいそうですよね。

 ほかにも、驚かされるのが嫌。クレヨンのにおいが嫌。誰かが一度触れた物にはさわりたくない。こんなふうに感じながら保育園に通うのはつらいですよね。行きたくなくなってもおかしくない。でも、頑張って通っていたのです。

 こういうことを続けていると、いつかばててしまい、行けなくなる。最近、不登校の子どもの中に発達障害の子が多いと言われますが、こんな理由の場合もあるのです。

 発達障害の人というのは、ものの考え方や感じ方が少数派の人たちです。多数派向けの社会になじめないことも多いのです。我慢に我慢を重ねた結果、「やっぱりもう無理」と、ばててしまう。そういう子がいることを知ってほしいと思います。

【略歴】

本田秀夫(ほんだ・ひでお)

1964年、大阪府豊中市生まれ。精神科医。信州大医学部付属病院子どものこころ診療部部長・診療教授。日本自閉症協会理事。著書に「自閉症スペクトラム」など。

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