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受動喫煙(3)近隣のホタル族に悩む

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受動喫煙(3)近隣のホタル族に悩む

「ベランダからのぞき込んでも、どこで吸っているのか、なかなか分からないんです」。自宅のベランダで語る荻野さん

 夕闇が深まる頃、部屋を抜けるそよ風を感じながら座いすにもたれかかる。紅茶を片手にテレビを眺め、夫とたわいない話をすると1日の疲れも癒やされた。

 埼玉県久喜市の荻野寿美子さん(50)のそんな何げない幸せな時間を苦痛に変えたのは、窓から流れ込むたばこの煙だった。

 気になり始めた頃は「ちょっと臭いな」と思う程度だった。マンションの管理組合に陳情すると、ベランダでの喫煙についての注意喚起が掲示された。

 しかし、煙はやまなかった。仕方なく煙が来ると窓を閉め、吸い終わった頃にまた開けた。2年ほどたった2014年夏、たばこの煙が漂うと涙や鼻水が流れ出て、せきが止まらなくなった。頭痛にも悩まされた。

 夜になるとほぼ1時間ごとに煙が漂ってくる。

 「そろそろ時間だと思うと、焦りと恐怖を感じるようになった」

 症状を訴え、地元の医師に診てもらったが、いぶかしげに眺められただけだった。煙の頻度と症状を記録し、日本禁煙学会のホームページで見つけた都内の医院を訪れると、「受動喫煙症」と診断された。同学会の基準に基づき、たばこの煙によって、非喫煙者にめまいや吐き気、鼻炎といった症状が出ることなどで診断される。

 管理会社にお願いすると、周りの部屋に電話をかけて喫煙者を特定し、ベランダ喫煙をやめるようお願いしてくれた。一時的に止まったものの、半年ほどするとまた煙が来るようになった。

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