腎梗塞
シリーズ
受動喫煙(2)職場の喫煙室との戦い
自動車学校で指導員を務める横浜市の小野里
「発作はドンドーンって体が揺れたような感覚。これまで何回も禁煙に失敗してきたけど、すごく怖くてすぐにやめられた」と振り返る。職場も室内を禁煙にしてくれ、不整脈は落ちついた。
事態が変わったのは2002年。違う校舎に異動すると、職員室は白煙に満ちていた。翌年、意を決して不整脈を告白し、分煙化を求めた。半年ほどすると、職員室の片隅に5畳ほどの喫煙室が設置された。
しかし、そこからが苦悩の始まりだった。
喫煙室のドアを開け閉めするたびに煙が漏れる。ドアを開けっ放して吸う人たちも出てきた。喫煙室内の窓を開けると、煙はすべて職員室に流れ込んできた。
きちんとドアを閉めてください――。当たり前のお願いを繰り返すうちに、煙たがられるようになった。「もともと喫煙者のくせにふざけるな」「お前のせいでこの中で吸っているんだ」。
05年の配置替えで以前より喫煙室に近い席に。翌06年にはさらに近付いた。「嫌がらせに違いない。何かあってからでは遅い」。医師の助言もあり、この頃から体調や不整脈の回数を記録し始めた。
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