医療ルネサンス
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医療ルネサンス
受動喫煙(1)禁煙店限定のグルメ本
「たばこの煙さえなければ何度でも来るんだけどね」
神奈川県藤沢市で開業する医師の長谷
美食家で、きき酒師や日本さかな検定2級など飲食にまつわる多数の資格をもつ長谷さん。「煙の中ではせっかくの料理もおいしく味わえない」と語る。
市内の小料理店「てるい」の店主、照井幸彦さん(64)も説得された一人だ。2013年4月に店を開いた当初は、喫煙を許していた。長谷さんが初めて訪れたのは約半年後。魚介料理や、手に入りにくい日本酒が飲めることなどが気に入り、頻繁に通い始めた。
ある日、店内に喫煙者がいないタイミングを見計らい、笑顔で切り出した。
「いつもおいしいんだよね。あと、禁煙にならないかな」
照井さんは即答を避けたが、喫煙者の常連客に相談すると、理解してくれた。数か月後には禁煙にした。「みんなに気持ちよく食べてもらえる環境になった。女性からの予約も増え、売り上げも2割ほど増えた」と手応えを語る。
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