いちばん未来のシニアのきもち
医療・健康・介護のコラム
高齢者には、トイレがこわい?
こんにちは、慶成会老年学研究所の宮本典子です。
高齢者は、超高齢社会のいちばん先をいく人たちです。共に生きやすい社会をつくることは、次の世代の未来をつくることになると思いませんか?
最近お手洗いで、どうやって流せばよいかわからずに困った、ということはありませんか?
私の勤める研究所では、週に1度、認知症の方を対象に心理療法の会を開いています。ある回の終了後、お手洗いが水浸しになっているのを見つけました。どなたかが「流す」つもりで、温水洗浄のボタンを押してしまったのでしょう。洋服が 濡 れていないとよいけれど、と心配しました。
用が済んでも、出られない
最近のお手洗いは機能が進化して、流し方も様々です。
「ボタンを押す」「手をかざす」――。中には、「便座から離れる」だけで自動的に流れるものもありますね。
でも、めまぐるしく変わる機能に、高齢者はついていけません。
中に入って用を足せたのはよいけれど、いざ出ようとしても、流し方がわからずに立ち往生してしまう話を、よく聞きます。便利さが求められたはずなのに、むしろ使いにくくなっています。
そばに指示書きがあるのでは? とお思いになるかもしれません。でも、それだけでは足りない理由があります。
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