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一病息災

闘病記

[歌手 徳永英明さん]もやもや病(4)闘わず付き合っていく

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 女性歌手の名曲を歌い上げた「VOCALIST」は大ヒットし、カバーアルバムを重ねた。2006年には紅白歌合戦に初出場。15年まで10年連続出場を果たした。

[歌手 徳永英明さん]もやもや病(4)闘わず付き合っていく

 もやもや病の症状は落ちついていたが、16年1月頃に再び違和感を覚えた。

 「あれ? 右手が重いなって感じ始めたんです。歯を磨くにしても、何だか力が入らないなって」

 不安はなかったが、医師に手術するよう説得された。脳の血管が細いため、脳卒中を起こしやすいのもこの病気の特徴だ。予防には、新たな血流を確保するバイパスを作ることが有効とされている。

 2月に入院し、手術を経て3月に退院。自身のブログに思いをつづった。

 「再発したわけではありません 僕はずっと『もやもや病』と付き合ってきたのです」

 もやもや病の患者は全国で約1万7000人。なじみの薄い病気だけに、自身の姿が患者への希望になることを自覚している。「手術をしても血管の形はもやもやなんです。それとうまく付き合うという意思表明であり、同じ病気の人たちへのメッセージでもあるかな」と振り返る。

 病気と闘うつもりはない。その思いは退院時のブログの締めくくりに込められている。「これからも大事にしてゆきます」

 (文・森井雄一、写真・奥西義和)

  歌手 徳永英明さん(56)

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