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【臓器移植法20年】贈る思い(1)本人の意思 家族の支え

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【臓器移植法20年】贈る思い(1)本人の意思 家族の支え

家族の記念写真。五十嵐さん(前列左)に寄り添う臓器提供した妻、淳子さん(同右)=五十嵐さん提供

 「これから話すのは、五十嵐家の経験。考え方はそれぞれです」

 中部地方に住む会社員の五十嵐利幸さん(67)は時折、妻がドナー(臓器提供者)となった経験を講演会で話す。その時は必ず、こう切り出している。臓器提供をしたくない人もいる。決して押しつけたくはない。ただ、家族で話し合っておく大切さを伝えたい。

 妻の淳子さんは5年ほど前、58歳でくも膜下出血を発症した。運転中の車は電柱に正面衝突。意識不明で病院に運ばれたが、大きなけがはなかった。横たわる妻の頭をなでながら、ともに歩んだ日々を振り返るうち、五十嵐さんは10年以上前のことを思い出した。

 中学校の保健体育教師で、体の不自由な子や病気の子の学習支援に熱心だった淳子さん。そんな教え子を通じて移植医療を知り、家族に話したことがあった。

 「私に何かあったら、臓器を提供してね」

 五十嵐さんが近くの看護師に臓器提供の方法を尋ねると、居合わせた医師やスタッフの視線が一斉に注がれ、緊張感が走った。その病院は当時、臓器提供の経験がなかった。

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