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がん治療の明日(1)原因遺伝子見極め治験へ

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がん治療の明日(1)原因遺伝子見極め治験へ

 「あなたの肺がんは、非常に珍しい遺伝子変異が原因だとわかりました」

 東京都内に住む会社員女性(50)は2014年秋、東京都内の病院の医師から告げられた。

 女性は進行した肺がんで、この病院で1年ほど抗がん剤治療を受けた。それも効かなくなり、医師の勧めでがんゲノム医療の研究プロジェクト「スクラムジャパン」に参加。がんの原因遺伝子が特定された。その遺伝子とは、 RETレット 。肺がん患者の1~2%しかいない希少なタイプだった。

 がんは遺伝子が傷つき変異して起きる。がんゲノム医療は、遺伝子解析でどの遺伝子が原因か見極め、それに合う薬を選ぶ手法。臓器別だったがんの薬物治療は、遺伝子変異のタイプ別が合理的とわかってきた。

 スクラムジャパンは、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)が全国約200医療機関の参加で進める。肺がんと消化器がんの患者を対象に、がんの原因となりうる143種(今年4月より161種)の遺伝子を無償で調べる。希少な遺伝子変異が見つかれば、新薬の治験に参加できる。

 女性は15年1月、同センター中央病院(東京)に移り、抗がん剤「バンデタニブ」の治験に参加。甲状腺がんなどに使われる薬だが、RETが原因なら肺がんにも効く可能性が高い。

 ただし、肺がんでスクラムジャパンに参加した人のうち、この女性のように治験に進めたのは3%と、治療の道は狭き門だ。

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