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メール相談9万件の心療内科医

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メール相談9万件の心療内科医

撮影・岩佐譲

  やまもとはるよし さん   69

 毎日のように「死にたい」というメールを受け取る。「メールは生きたい証し。衝動的に死んでしまったら、そこで終わり」。24時間以内に必ず返信する。つながることで救われる命が、そこにあるからだ。

 横浜労災病院の勤労者メンタルヘルスセンター長。2000年にストレス・自殺対策で始めた「勤労者 心のメール相談」( mental-tel@yokohamah.johas.go.jp )は、9万2000件を超えた。顔が見えないやり取りを危険視する声もあったが、今は「見ず知らずの相手だから打ち明けられることもある」と感じる。

 真面目だからこそ自らを追いつめる相談者も多い。「あなたが弱いわけじゃない。自分を好きになって」と語りかける。1、2回のやり取りで「死なずに頑張る」と答えが返ってくることもある。「救われた」の一言は、いつも励みになる。

 現在も診療と講演活動の傍ら、毎日約20件の相談を一手に引き受ける。年間2万人以上が自殺する現状を変えたいという思いが支えだ。「どうか一人で悩まないで」。そう願いを込めて返信メールを今日も打つ。(医療部 森井雄一)

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