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いちばん未来のシニアのきもち

コラム

高齢者にムカッとしたことないですか?

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「急変」の裏に、老いへの不安? 

 もしかしたら?

 聞き取る力が弱くなって、早口で話す女性の声が聞こえにくかったのかもしれません。

 カタカナのケーキ名を次々に言われて、よく理解できないために、ばかにされたと思ってしまったのかもしれません。

 記憶力が衰えてきていて、説明されたケーキ名を覚えていられず、イライラしてしまったのかもしれません。

 高齢者は、日々さまざまな体の変化を自覚していますが、そのことをなかなか受け入れられずにいるものです。

 そんな受け入れがたい自身の老いを、時に怒りとして他者に向けて出してしまうことがあります。

 答えは一つとは限りません。

 でも、こちらを困惑させるような高齢者の言動の背後には、加齢にともなう体とこころの変化があることを理解すれば、いくつかの解決策が浮かび上がってくるはずです。

 高齢者にとって、高音は聞き取りにくいことをご存じですか?

 話をする時は、落ち着いた低めのトーンで、ゆっくりとしたペースで話をしましょう。特に家の外、店頭、デパートや駅など、周囲の人声やお店のBGMなどが会話の声を邪魔するような場所では、自分に必要な情報だけを選択して聞くことがむずかしくなります。でも、公共の場で「聞こえないので、もう一度説明してください」とは、なかなか言えないものなのです。

 日本が高齢社会だということを知らない人はいないでしょう。一方で、高齢者と暮らした経験がない、日常で高齢者と話をする機会がない、という若い世代はたくさんいます。

 高齢者にとって暮らしやすい社会は、高齢者だけでなく、子供、障害者、外国人など、だれにとっても暮らしやすい社会になるはずです。

 そして、今の高齢者が豊かに幸せに暮らせる社会をつくることは、私たちの未来をつくることにつながるのです。

(イラスト:小牧 真子)

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宮本典子(みやもと のりこ)

 慶成会老年学研究所主任研究員。 臨床心理士。

 聖心女子大学文学部歴史社会学科人間関係(現人間関係学科)卒業。

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 主に認知症高齢者、高齢期のうつ病の心理療法及び介護家族の心のケアにかかわる。自宅で暮らす高齢者や認知症の人を対象に、情緒の安定や認知機能の低下予防をめざす心理療法プログラム「ユリの木会」を運営している。共著に「認知症と診断されたあなたへ」(医学書院)、編著に「いちばん未来のアイデアブック」(木楽舎)がある。

慶成会老年学研究所

 高齢社会に関する心理学的、医学的臨床、研究、及び教育・研修を行う研究所として、1988年に設立。現在、心理学の専門家によって、高齢者と家族を対象にしたカウンセリング、専門職や一般企業への教育・研修と、高齢者と高齢社会に関する学際的な研究を行っている。

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6件 のコメント

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若い人の方がモラルがある様に思う

ヒロ

高齢者だから席を譲れ、高齢者だから偉いという感覚がどこかにあるのでは? 電車内でも並んでいる列に割り込んできたり、ドアが開いた瞬間に人を押しのけ...

高齢者だから席を譲れ、高齢者だから偉いという感覚がどこかにあるのでは?
電車内でも並んでいる列に割り込んできたり、ドアが開いた瞬間に人を押しのけて
くる高齢者。歳をとったからといって学ぶべき事はまだたくさんありますし、学ぶ事柄も変化すると思います。若い人も呆れ顔です。

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駅のホームで不愉快になりました

いるか

駅のホームで、優先席の表示がある乗車口で電車を待っていた時のことです。 高齢の女性にいきなり話しかけられました。 「ここは優先席の乗り場だからど...

駅のホームで、優先席の表示がある乗車口で電車を待っていた時のことです。
高齢の女性にいきなり話しかけられました。
「ここは優先席の乗り場だからどきなさい!」
そりゃそうかもしれませんが、反対側は優先席でない席もあります。
車内で言われるならいざ知らず、ホームの乗車口でいきなり怒鳴りつけられたことに最初理解できず、あっけにとられていました。
時間がたって事態が呑み込めてきたときに怒りがふつふつとわいていきました。
高齢者以前に人としてのマナーがなっていないと思います。
不寛容時代と言われる現在は最低限のマナーがなっていない高齢者を
寛大な目で見れません。高齢者が言いたい放題いうのは自由ですが、
その結果自分の首を絞めることになることは覚悟したほうがいいです。
その出来事以降、見知らぬ高齢者に進んで親切にしたいという気持ちがまったく
わかなくなりました。
お互い関わらず生きていきましょうという気持ちです。

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客の立場と店員の立場

秋のサンマ

まず、個人的には、どうしても、客としてお店に入りますので、店員としての立場が分かりにくいところもあります。 お店に入る際は、私の場合、大抵、自分...

まず、個人的には、どうしても、客としてお店に入りますので、店員としての立場が分かりにくいところもあります。
お店に入る際は、私の場合、大抵、自分の欲しいものの趣味・嗜好が分かっているので、(他の方々も仰るように)「頭の中で考えをまとめているので、話しかけないでほしい」と感じる方ですが、店員の方々はマニュアルで、若しくは上司の命令でそのように話しかけるように指導されているのかもしれません。
ただ、私なら、気分によってはそこでお店を出てしまうかもしれませんので、いつも、全ての客に話しかけるのは上手な接客法ではないと思いますが、普段なら、私は「今は、(見ているだけなので)大丈夫です。」とか、必要なら、「既に持っている服に合うようなものを探しています。」、「こういう場所に行くんですが、どんなお菓子が喜ばれますか?」など、けっこうはっきり言葉に出して伺います。店員さんはやはり、私よりは専門知識があるはずですので。(決めるのは自分ですが…。)
同時に、店員としては、その場の状況・空気を読み、高齢者、男性、女性、年少者と色んなお客様との(ほどよい)距離を計りつつ、行動・応対するのも大切かと思います。
ただ、いくら客でも、公共の場所で声をあげて怒り出すのはちょっと大人気ない気がします…。
私がどちらの立ち場でも、どうして、このようなことになったのかしばらくは考えますが、自分なりに答えが出せたら、次回、似たような場面で気を付けていけばよいことで、理性的に割り切り、あまり(特にネガティブな)感情は引きずらないようします。

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