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足と足裏の感覚を育てる! 関節の働きに迫る(下)
みなさん、ほっこりスポーツカフェへようこそ! 今回は足の機能とその重要性についてお話しします。まずは、体全体の仕組みについて、少し理論的なところからご紹介します。
関節別アプローチ理論とは?
関節には、自由に動かす「可動性」と、固定したり、力や動きをコントロールしたりする「安定性」の機能があります。米国の理学療法士グレイ・クック氏らが広めた「関節別アプローチ(Joint-by-Joint Approach)」という理論では、各関節が、「可動性」と「安定性」のどちらかを主要な機能としており、役割の異なる関節が交互に積み上がって、身体を形作っているという考え方です。
この関節別アプローチ理論は、リハビリテーションを行う理学療法士やスポーツ現場のアスレチック・トレーナーなどの実践に取り入れられています。私自身もアスリート時代の終盤に、トレーナーからこの理論を教わりました。身体のそれぞれの部位の機能を理解できるようになり、動作の不具合を補うエクササイズなどに生かしました。
関節ごとの役割と身体の動きの関係
腕を上げ下げしたり、しゃがみ込んだりする基本的な動作を「機能的動作」といいます。みなさんは、肩が上がりにくい、高いところに置いてある物が取りにくい、物をまたごうとするときに体を前方に倒さないと膝が上がらない……などということはありませんか?
痛みがあってかばっている時はもちろんですが、痛みはなくても機能的動作がしにくい、あるいは左右の動きに差があるというのであれば、それは身体が十分に機能していないのです。そういう時は、他の部位が動きの悪い部位を補うことになります。動きも偏りますし、代わりに動いてくれた部位にも痛みが生じかねません。
私自身は、とても身体が柔らかいのですが、アスリート時代の終盤は、ひどい腰痛と右肩の神経障害に悩まされていました。痛みのために、動かしたい部位を思うように動かせず、その分、他の部位を動かして補おうとしてしまいます。何とか競技活動を続けましたが、そのうち、「代役」を務めることの多かった肩や股関節への負荷がかさんで、そこにも痛みが出始め、ついにそこの機能も損なうことになりました。
関節別アプローチに基づく各関節の主な役割
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