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卵子にミトコンドリア、不妊治療で4人出産…「安全・倫理で疑問」と専門家

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 本人の卵巣組織から採取した「ミトコンドリア」を注入して卵子を活性化する不妊治療を行い、女性4人が出産したと21日、大阪市の不妊治療施設のグループが発表した。

 双子を含む5人が生まれ、いずれも健康という。ただ安全性が確認された方法ではなく、専門家からは疑問の声も上がっている。

 施設は「HORACグランフロント大阪クリニック」。ミトコンドリアは細胞内の小器官で、エネルギーを作り出す働きがある。そこに着目し、体外受精の際、精子と一緒にミトコンドリアを卵子に注入する治療を臨床研究として行った。

 クリニックによると、27~46歳の21人がこの治療を受け、6人が妊娠。うち27~36歳の4人が出産、30歳と44歳の2人は流産した。一連の治療は約170万円。

 この治療による出産例は国内で初めてという。森本義晴院長は「卵子の質が悪く、体外受精を繰り返すしか方法がない女性にとって朗報だ」と話している。

          ◇

 石井哲也・北海道大教授(生命倫理)の話「治療人数が少なく、出産が本当にこの治療の効果なのか根拠に乏しい。予期せぬ遺伝的影響が子に及ぶ恐れもあり、安全、倫理の面で疑問がある」

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