はつらつ健康指南
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揚げ玉 うまみ・コク生かす
「一味」欲しいとき手軽に
揚げ玉(天かす)と言えば、うどんやお好み焼きのイメージが強い。でも、発想を変えればさにあらず。料理家の井沢由美子さんに、揚げ玉を使った料理を教わった。
揚げ玉は天ぷらを揚げたときに出る衣のくずだが、食材としてスーパーでも売っている。「お好み焼きに揚げ玉を入れるのは、うまみとコクを加えるため。同じ理屈で、他の料理にも応用できます」と井沢さん。
まずは、 ネギと揚げ玉の卵焼き から。
<揚げ玉、ぶつ切りにしたネギ、塩ふたつまみ、砂糖小さじ1杯、割りほぐした卵、昆布ダシ大さじ1杯をボウルで混ぜる。温めたフライパンにゴマ油小さじ2杯をなじませたら、ボウルの中身を流し込んで中火で卵焼きを作る>
揚げ玉はふやけるため、食感は残らないが、うまみとコクがぐっと増し、ボリューム感も出る。「煮物にコクを足したい時にも使えます。特に、お肉がないときは手軽に油分を加えられるので重宝します」と井沢さん。
揚げ玉は、こうした「隠し味」的な使い方だけでなく、「主役級」の具材にもなる。 桜エビ天丼 もその一つだ。
<鍋に桜エビと麺つゆを入れて中火にかけ火を通す。揚げ玉を加えて混ぜ、火を止める。ゴマを振ったご飯にかけ、刻んだシソをのせる>
桜エビと揚げ玉の香ばしい風味が食欲をそそる。揚げる手間もいらず、簡単に作れるのがうれしい。おむすびに混ぜても、おいしく食べられる。
揚げ玉ふりかけサラダ は、食感を生かした一品。
<ゴーヤは薄切りにして軽く塩もみする。レタスをちぎる。ミニトマトは半分に切る。カツオ節と揚げ玉をフライパンに入れ、中弱火で1分弱、から煎りする。カツオ節の香りが立ってきたら、鍋肌にしょうゆ小さじ1/2杯を垂らして全体に混ぜ、火を止める。器に盛ったゴーヤ、レタスなどの上に振り掛ける>
カツオ節の香りが移った揚げ玉に、しょうゆ味が染みて風味豊か。揚げ玉とカツオ節のうまみ、サクサクした食感がサラダに合う。「クルトンに似ていますが、揚げ玉はもっとコクがある。あっさりしたサラダとの相性がいい」と井沢さん。好みで和風ドレッシング、または、しょうゆとお酢を少し垂らしてもよい。
ちなみに、この揚げ玉とカツオ節のふりかけも、おむすびに使える。
「揚げ玉は、お肉がある料理に入れると脂っこくなってしまいます。味に膨らみを持たせたい時、コクが足りないなと感じた時に加える感覚で活用するのがいいでしょう」と井沢さんは話す。
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