教えて!ヨミドック
医療・健康・介護のニュース・解説
顔のシワ 防ぐには…?
日焼け止めの使用を
Q お肌の老化を考えると鳥肌が立っちゃうの。顔のシワってどうしてできるの。
ヨミドック 一番の原因は紫外線です。紫外線には、肌の奥まで届くA波と、肌の表面にとどまるB波があります。このうちA波は皮膚の張りを保つ弾性線維を壊し、シワの原因を作ります。同じ肌でもお尻や腕の内側にはシワができにくいことからも紫外線の影響がうかがえます。
Q でも、太陽光を浴びると健康にいいんじゃない?
ヨ それは20年以上前に言われていた話です。紫外線の作用で皮膚に作られるビタミンDは骨の成長につながります。でも、それは顔や手の甲に夏なら3分、冬なら10~15分当たるだけで十分です。
Q じゃあ、シワを防ぐにはどうすればいいの。
ヨ 太陽光をいかに防ぐかに尽きます。日焼け止めを使いましょう。子どもの頃からの使用をお勧めします。東京のNPO法人が2015年に実施したインターネット調査によると、日焼け止めを日常的に使っているのは女性24・4%、男性3・2%にとどまりました。太陽光は、シワなど皮膚の老化だけでなく、皮膚がんにもつながります。こうした弊害は「光老化」と呼ばれます。オーストラリアでは国の政策として、日焼け止めが推奨されています。
Q できてしまったシワはどうすればいい?
ヨ シワの改善効果がある二つの薬用化粧品が今年、相次いで発表されました。医薬部外品として厚生労働省が効果を認めたのは初めてのことです。
Q どんな効果があるの。
ヨ 化粧品の一つでは、真皮と呼ばれる肌の奥に有効成分が浸透し、シワの原因となるたんぱく分解酵素の活動を抑制してくれます。自分本来の修復力で、深いシワを改善してくれるのです。
Q 安全性はどうかな。
ヨ メーカー側は発売前の試験で安全性を確かめており、過度に心配しなくても大丈夫です。ただ、100%安全かどうかは多くの人が使ってみないとわからない側面もあります。発売後も試験は継続されていますが、現状では大きなトラブルは起きていません。
(加納昭彦/取材協力=川島真・東京女子医大教授、須賀康・順天堂大浦安病院教授)
ヨミドックは読売新聞の医療介護サイト「ヨミドクター」のお医者さんキャラです。
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