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乳幼児の健康、都道府県格差が拡大…戦前に近いレベルに

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 乳幼児の健康の都道府県格差がこの10年で急速に広がり、戦前に近いレベルになっていることが、国立成育医療研究センター(東京)の研究チームの分析で明らかになった。戦後、乳幼児死亡率は40分の1に減少したが、貧困や栄養不足など健康を損なう医療以外の要因が影響したとみられる。

 同センターの森臨太郎部長(母子保健学)らは、1899年~2014年の人口動態調査をもとに、0~4歳の死亡率(出生1000人あたりの年間死亡者数)の変化や、都道府県間のばらつきを分析した。

 乳幼児死亡率は、1947年の123人が2014年には3人に減少した。この間、都道府県格差の指数は、戦前の0・01前後が、高度成長期に0・02以上に拡大。都市部で医療水準が高まったためとみられる。その後、医療の全国的な普及に伴い格差は0・01未満に縮まったが、この10年ほど拡大傾向に転じ、14年は0・013と戦前レベルに戻った。

 乳幼児死亡率は戦後、岩手や青森など地方で高く、東京や大阪など都市で低かった。しかし、近年は順位が毎年入れ替わり、地域的な特色は見つけにくい。14年の乳幼児死亡率は、佐賀、群馬、香川が低く、栃木、鳥取、徳島が高かった。

 研究チームは、貧困など乳幼児の環境や、未熟児など体の弱い子への対応などで都道府県間に差があることが格差拡大の要因とみて、さらに研究を進める。

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