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いきいき快適生活

介護・シニア

山歩きの心構え…低い山でも危険を意識

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 山歩きが心地よい季節になった。ただし、事故や体調悪化などの危険はつきもの。初心者向けとされる低い山でも十分な注意が必要だ。

山歩きの心構え…低い山でも危険を意識

 昨年4月、神奈川県北西部の 石砂いしざれ 山(標高578メートル)で山歩きをしていた60歳代の男性から119番通報があった。一緒にいた60歳代女性が足を踏み外し、3メートル下の沢に滑落した。

 救助され命に別条はなかったが、鎖骨骨折や頭部打撲の重傷。神奈川県警地域総務課によると、一行は昆虫採集のために入山、休憩のために登山道からそれた場所に入り事故が起きた。同課の担当者は「自分の技量や体力を十分に把握し、油断しないことが重要」と指摘する。

 山を安全に登るための学校「無名山塾」を主宰する岩崎 元郎もとお さんは、「初心者向けとされる山でも、常に『危ないから慎重に行動しよう』という意識が重要です」とアドバイスする。湿った赤土で滑りやすい斜面や不安定な岩場などがあるのは、山の高低に関係ない。

 特に、下りでは目線が遠くなり足場の確認が難しく、滑ったり転んだりしやすい。場合によっては崖下に落ちる危険もある。中高年は体力の衰えからバランス感覚が弱まっており、登山用ストックを使うと良いそうだ。

 警察庁によると、山の事故で最も多いのは「道迷い」で全体の4割近くに上る。「低い山でも道をそれてしまうことはある。その場合は来た道を必ず引き返すようにしましょう」と岩崎さんは助言する。日が落ちた場合は、その場にとどまり、救助を待つ。

 むやみに携帯電話を使うと貴重な電池を消費してしまうので、どこから登り、どこに向かっていたかなど現状を整理してから警察や消防に電話をかけるとよい。

 行き先やルート、装備品などをまとめた登山計画を作成し、登山口の届け出ポストや警察などに提出しておくのは必須。日が暮れると道に迷う危険も高まるので、なるべく早い時間から登山を始めることを心がけよう。

 体調管理もしっかりしておきたい。「病気に負けない健康登山」の著書もある群馬大学医学系研究科教授の斎藤繁さんは、〈1〉体温管理〈2〉脱水対策〈3〉栄養補給――の3点に気をつけるよう指導している。

 春山の山頂付近は気温がまだ低い。「気温の変化についていけず、低体温症になって動けなくなることもある。薄手の衣類を何枚か携行し、重ね着をすると服の間に空気がたまって断熱効果がある」と斎藤さん。

 中高年は喉の渇きを感じにくいとされる。脱水症状に気づかずに運動を続けると、脳 梗塞こうそく や心筋梗塞が起こりやすくなる。30~50分ごとのこまめな水分と栄養の補給が必要だ。

 斎藤さんは「体力に自信があるものの運動習慣から遠ざかっていた人が、いきなり難しい山に挑戦するのが最も危険。段階的に負荷をかけて体を慣らしていくことが重要です」と話す。

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