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在宅訪問管理栄養士しおじゅんのゆるっと楽しむ健康食生活

健康・ダイエット

「ラーメンは飲み物!?」

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 日に日に日差しが暖かくなり、仙台でも日中は薄着で過ごせるようになってきました。そんな季節に気になるのは、ズボンのベルトの上にのった贅肉ぜいにくや、二の腕やおしりのたるみです。

 4月末、医療福祉関連の仲間が集まり、5月に開催するイベントの運営会議を開きました。そのとき、イベント当日のスタッフ用ランチとして、カレーライスを注文しようという話になりました。

 「イベント中で時間に追われていたとしても、カレーライスなら早く食べられるしね」と言ったら、ある男性が「カレーライスは飲み物だからね」とびっくり発言。

 「ちゃんとかまないとだめですよ~!」と返すと、別の男性は「ラーメンも飲み物だよ」と冗談交じりにつぶやきました。この場合の「飲み物」というのは、「ほとんどかまずに丸のみするもの」という意味です。

「ラーメンは飲み物!?」

食物繊維が豊富な切り干し大根を使ったサラダ。乾物を上手に活用して、かんで食べる習慣をつけましょう

 世の男性方は、食べ物を飲み込む前にかむ時間さえ取れないほど忙しいのでしょうか?

 早食いは、メタボリックシンドロームのリスクを上昇させるという報告もありますから、「しっかりかんで食べる」ことを習慣にしたいものです。

 メタボリックシンドロームで特に問題とされているのは、「皮下脂肪」よりも「内臓脂肪」の蓄積です。内臓脂肪が増えると、「糖や脂肪が使われにくい体」になってしまうのです。内臓脂肪を燃焼させるために必要なインスリンなどのホルモンが力を発揮できなくなり、余分な糖や脂肪も使われず蓄積されていくためにさらに内臓脂肪が増えていく、という悪循環に陥るのです。

 それでは、内臓脂肪のたまりやすい生活習慣とはどんなものなのでしょうか。

【内臓脂肪の蓄積しやすい生活習慣】

食習慣

  1. 緑黄色野菜が嫌い
  2. 油ものが好き
  3. アイスクリームやスナック菓子をよく食べる
  4. 料理に砂糖を使う
  5. 夜食,間食が多い
  6. なかいっぱい満足するまで食べる
  7. 食事にだらだらと30分以上時間をかける
  8. テレビ,新聞をみながら食べる

運動習慣

  1. どこに行くにも車を使用する
  2. 歩き,自転車などが嫌い
  3. 座位の仕事である
  4. 座ったら動かない
  5. 階段は使わず,エスカレーター,エレベーターに乗る

(病態栄養認定管理栄養士のための病態栄養ガイドブック改訂第5版より引用)

 この一覧を見て、心当たりはありますか?

 「座ったら動かない」は、私の家族(夫)に当てはまります。夫には、「運動不足なんだから、家の中で少しでも動いて、エネルギーを消費しようよ」と声をかけていますが、ほんの少し歩けば手が届くテレビのリモコンを、子どもに「パパに取ってちょうだい」と頼むほど、「座ったら動かない」のです。

 室内でもチャキチャキと動き回り、颯爽さっそうと階段を駆け上がり、自転車通勤をしているような方に、肥満体形の人はあまり見られません。

 常に一定の体重を維持し続けることは、かなりの忍耐と努力が必要です。増えたり減ったりしながら、徐々に目標とする体重に近づけることが大切だと思います。

 さて、内臓脂肪を減らしたい皆さんにおすすめしたい食材は、「魚と豆と乾物」です。

 肥満の男性に食習慣を聞くと、「まあ、たいていおかずは肉だね。肉がないと、食事をしたって気がしないんだよね。とんかつ、から揚げ、ハンバーグ、牛丼なんか多いかな」という返事。ある男性は1回に4キロものから揚げを食べたと、嬉しそうに報告してくれました。あまりにも嬉しそうなので、栄養指導をしている私もつられて笑ってしまいました。

 そのような方には、「2日に1回、いえ3日に1回でもいいから、魚介類をメインに豆と乾物も意識的に食べる、新しい習慣にチャレンジしてみませんか?」と提案しています。

 例えば、ひじき、ワカメ、切り干し大根、切り昆布、干しシイタケ、きくらげなど、「乾物」はメタボリックシンドロームで悩む患者さんの「救世主」になるのではないかと私は思っています。これらの食品は、食物繊維が豊富で、ほとんどエネルギーがないか低エネルギーであることが特徴です。豆類は脂質の含有量が少なく、こちらも食物繊維が豊富です。何より、乾物類や豆類を「丸のみ」できる人はいないでしょうから。

 「そういえば、最近乾物をあまり食べていないな」と思われた方は、今日のうちにお好みの乾物をたっぷりの水に浸しておき、ぜひ明日の献立に加えてみてくださいね。

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塩野崎顔2_100

塩野崎淳子(しおのざき・じゅんこ)

 「訪問栄養サポートセンター仙台(むらた日帰り外科手術WOCクリニック内)」在宅訪問管理栄養士

 1978年、大阪府生まれ。2001年、女子栄養大学栄養学部卒。栄養士・管理栄養士・介護支援専門員。長期療養型病院勤務を経て、2010年、訪問看護ステーションの介護支援専門員(ケアマネジャー)として在宅療養者の支援を行う。現在は在宅訪問管理栄養士として活動。

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