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お年寄りが増えると、どうなるの?

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お年寄りが増えると、どうなるの?

現役世代の負担が重く

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お年寄りが増えると

どうなるの?

 Q 日本人の平均寿命が延びて、お年寄りが増えているって聞いたわ。

 A そうなんだ。日本人の平均寿命は2015年、女性が87・05歳、男性が80・79歳となり、どちらも過去最高を記録した。1955年時点では、女性が67・75歳、男性が63・6歳だったから、この60年でとても長くなったんだね。長寿になった背景には、医療の発達や食生活の改善などがあるといわれているよ。

 その一方で、少子化で生まれてくる子どもの数は減っている。だから、人口に占める高齢者の割合が増えているんだ。65歳以上の高齢者の割合を表す「高齢化率」は、95年に14・6%だったのが、2015年は26・6%になった。4人に1人が高齢者で、世界でもトップクラスなんだよ。

 Q 長生きできるようになったのはいいことね。

 A ただ、心配なこともあるんだ。25年には、人数の多い団塊の世代(1947~49年生まれ)が全員75歳以上の後期高齢者になる。高齢者の数が増えると、介護や医療のニーズや費用はますます増えるだろう。15~64歳の現役世代は減っていき、15年には高齢者1人を支える現役世代が2・3人いる計算だったのが、65年には1・3人になるそうだ。1人当たりの負担が重くなるね。

 少子高齢化は、他にも様々な影響をもたらすよ。今も独り暮らしの高齢者が生活に困窮するケースが目立っているし、将来は老後にもらえる年金の水準も下がっていくというからね。

 Q 少し不安だわ。私たちはどうしたらいいの?

 A 地域社会で助け合うことが、重要になるんじゃないかな。例えば、元気な高齢者が働く場を増やし、他の高齢者や子育て世代を支える側にまわってもらう。認知症の人や障害がある人などにもできる範囲で社会を支えてもらい、困った時には反対に支援する。そんな仕組みを作ることが、助けになると思うよ。

 長くなった人生。高齢になっても生きがいを持てる社会にしていくことが大切なんだ。(粂文野)

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 「猫ピッチャー」の作者、そにしけんじさんの話「社会保障は難しいイメージもありますが、実は身近で大切な問題。若い人も含めて、自分たちの生活を考えるきっかけにしてほしいです」

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