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迷子対策 お出かけの前に
集合場所など決めておく
大型連休は行楽地や娯楽施設が混雑し、注意していても子どもが迷子になりやすい。人混みでは幼い子どもから目を離さないのが基本だが、事前に親子で対処法を確認しておくと、いざという時に適切に行動できる。
京都市のパート女性(30)は昨年春、ショッピングモールで長女(7)を見失った。おもちゃ売り場が楽しく、「もう少しいるから後で迎えに来て」と言われその場を離れ、数分後に戻ると姿がなかった。慌てたが、長女が母親を捜しているという館内放送が流れ、モール内の迷子センターで合流できた。長女は「なかなか迎えに来てくれない」と思い女性を捜し回るうちに迷子になり、保護されたという。「小学生だから大丈夫と思っていたが、本当に焦った」と女性は話す。
民間団体「子どもの危険回避研究所」(東京)の横矢真理さんによると、子どもが迷子になる状況には特徴がある。▽子どもが目標物を見つけるなどして急に走り出したり立ち止まったりして親から離れる▽親が子どもから目を離し、その間に子どもが別の場所へ移動する▽子どもにおもちゃ売り場やお菓子売り場で待っているよう伝えて親がその場を離れる――などだ。
「子どもは関心が一点に集中すると、周りが見えにくくなる。いつもと違う環境で気分が高揚して走り出したり、ほんの数分間でも長い時間に感じて不安を募らせてしまったりして、親の想定外の行動に出ることもある」と横矢さん。子どもは体が小さいので、物陰や人混みに紛れてしまうと、すぐに見失ってしまうこともある。活発に動き始める2~3歳から、迷子になるリスクが高まるという。
「セコムIS研究所」(東京)の主務研究員で、子どもの安全に詳しい
子どもが3~4歳なら、目的地に到着したら案内板を一緒に見て、分かりやすい広場や店の前など、いざという時の集合場所を決めておく。万が一はぐれても、合流できる可能性が高まるという。親は迷子センターの位置や連絡先なども把握しておきたい。また、子どもには「迷子になったら『係の人』に助けを求める」ことを教える。制服やエプロン姿の人など、誰が「係の人」なのかを伝える。
複数の子連れ家族でレジャー施設や行楽地に出かける際、「誰かが子どもの面倒を見てくれているだろう」という油断は禁物だ。子どもたちには最低でも保護者1人がついているよう心がける。
舟生さんは「事前に親子で話し合っておけば、慌てずに子どもを捜せ、子どもも落ち着いて行動できる。係の人に自分で名前が言えるかどうかなど、子どもの年齢に応じてできることを把握し、教えておきましょう」とアドバイスしている。
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