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塩蔵ワカメ…シャキシャキ歯触り、磯の香り

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塩蔵ワカメ…シャキシャキ歯触り、磯の香り

守屋由子撮影

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 春に収穫されたワカメの塩蔵品が出回り始めた。この時期の塩蔵ワカメは、シャキシャキした歯触りと磯の香りがする。魅力いっぱいのワカメを味わえる料理を、 浪速なにわ割烹かっぽう●川(きがわ) 」(大阪市)の店主、上野修さんに教えてもらった。(●は「喜」の俗字。七の下に七七)

 ワカメは早春が旬で、東北の三陸海岸や徳島県鳴門地方で多く取れる。カルシウムやカリウム、カロテンを多く含み、カロリーも低い。生ワカメを湯通しして塩に漬け、脱水した塩蔵ワカメは、4月に入った頃から初物が出回る。

 塩蔵ワカメはたっぷりの真水に5分ほど漬けて戻す。途中で2、3回水を替えると塩気がほどよく抜ける。食べやすい長さに切ればそのまま使えるが、「さっと熱湯にくぐらせてから冷水にさらすと、歯ごたえがよくなる」と上野さん。乾燥ワカメを戻す時にも使える技だという。

  ワカメとアサリの炊き合わせ は、旬のもの同士の出合いが楽しい。

 〈アサリは塩水で砂出ししておく。だし汁200ccを強火にかけ、熱くなったらアサリを入れ、鍋を揺すりながら煮る。アサリの口が開き出したら弱火にし、全部の口が開いたら、食べやすく切ったワカメを入れる〉

 強火のままだとアサリの身が縮んで硬くなるので注意する。

 〈味を見て薄口しょうゆ、酒、塩各少々を入れ、ワカメが好みの軟らかさになったら火を止める。あれば拍子木切りしたウド、木の芽を添える〉

 上野さんは「アサリとワカメのうま味と塩気で調味料がいらない場合も多いので、調味料を入れる前に必ず味見して」と助言する。仕上げにゴマ油少々を垂らすとコクが出て、また違う味わいが楽しめるという。

  タケノコと鶏肉のから揚げ ワカメあん は、ボリュームがあるのに上品な一品だ。

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全てのアサリの口が開いてから、ワカメを入れる

 〈だし汁800ccに薄口しょうゆ、酒、みりん各大さじ2と2/3杯、塩少々を入れて火にかけ、食べやすく切ったゆでタケノコを煮る。軟らかく煮えたらタケノコを出し、軽く水気を切って片栗粉をまぶし、色づく程度に揚げる。煮汁は取っておく。鶏肉は食べやすい大きさに切り、しょうゆと酒各大さじ2杯、みりん同1杯で下味をつけて10分置き、片栗粉をまぶして170度の油でゆっくり揚げる〉

 ワカメあんはタケノコの煮汁を活用する。

 〈煮汁400ccを火にかけ、刻んだワカメを入れて軽く煮る。片栗粉20グラムを水30ccで溶いて加え、とろみをつける。タケノコと鶏肉を器に盛り、ワカメあんをかける。あればゆでたコゴミなどを添える〉

 揚げ物にかけるだけで、懐石料理風に仕上がる。

 上野さんは「塩蔵ワカメは塩抜きしても塩気が残る。くれぐれも最初の味付けは控えめに」とアドバイスする。

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