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医療相談室

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スティッフ・パーソン症候群、今後は

 5年前からふくらはぎや太もも、腰が痛み、脚が棒のようにつっぱるようになりました。整体やジムに通いましたがよくならず、大学病院の神経内科でスティッフ・パーソン症候群と診断されました。これから先どうなるのか不安です。薬はセルシンとダントリウムを服用しています。(65歳女性)

症状の程度や経過は様々

林 明人 順天堂大学浦安病院 リハビリテーション科教授(千葉県浦安市)

 スティッフ・パーソン症候群は、筋肉に、つっぱりや発作性の痛みを伴うけいれんの症状が起こります。患者が比較的少ないので、神経内科の専門医にかからないと診断が困難なこともあります。

 原因は、脳幹部や脊髄にある筋肉の緊張や興奮を抑える抑制性神経回路が障害されるためといわれています。患者の約7割から血液検査で抗GAD抗体や抗ジェフリン抗体といった自分の体を攻撃してしまう抗体(自己抗体)がみつかります。このため、抑制性神経回路を障害する自己免疫疾患と考えられます。

 腫瘍がある場合は別の抗体がみつかる類似の疾患もあります。主な症状である筋肉のつっぱりは緊張などによって症状が強くなり、睡眠時には良くなる変動があるのが特徴です。

 症状の程度や経過も患者さんによって様々で、筋肉がつっぱる部位は脚だけにとどまる場合や顔・手足など全身におよぶ場合もあります。

 治療は質問者と同様、セルシンやダントリウムなどの神経の異常興奮を抑える薬を服用します。そのほかに、免疫療法として、ステロイドや 血漿けっしょう 交換療法、免疫抑制剤、免疫グロブリン製剤の点滴などがあります。

 神経内科の専門医にかかりながら、症状の推移に応じて治療法を選択することが大切です。

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