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社会保障のお金は、誰が払っているの?
税金・保険料を充てる


社会保障のお金は
誰が払っているの?
Q 年金や医療、介護にかかるお金は、どこから出ているの?
A そうした社会保障にかかるお金は主に、みんなが払っている「税金」と、大人になったら払う「保険料」から出しているよ。だいたい税金が4に対して、保険料が6の割合だ。みんなでお金を出し合って、病気や高齢など色々な事情を抱えた人たちの暮らしを支えているんだね。
税金は、働いている人や利益を出した会社などが払う所得税や法人税、みんなが買い物をした時に払っている消費税が代表的だ。
年金の保険料は、20歳から59歳の人が払う。医療や介護の保険料は、高齢者も払っているよ。会社員の場合、医療や年金などの保険料は、本人だけじゃなく会社も負担しているんだ。
Q 社会保障の費用が増えて大変だって、聞いたけど。
A そうなんだ。この25年間で2・5倍に増えて、2014年度は約112兆円。その半分が年金、3割が医療、1割が介護に使われた。費用が膨らんでいるのは、年金を受け取り、医療や介護が必要なことも多い高齢者が増えているからだ。さらに、25年度には約150兆円に達するのでは、と言われているよ。
Q そんなに払えるのかしら?
A 費用が増えるのと反対に、主にお金を払う若い世代は少子化で減っている。税金や保険料だけで払いきれず、国が借金をして補っているんだけど、その額は増えている。
今年度の国の予算を家計に例えてみよう。年収(税収)は577万円だけど、親の介護など(社会保障費)にかかる324万円に生活費などを合わせた支出は974万円。足りない分のうち、343万円は借金(新規国債発行)をする。毎年借りていて、今年度末には借金残高が8650万円になってしまいそうだ。
保険料や税金を上げるのも限界があるし、借金が増えるのも不安だよね。誰がどのくらいお金を負担し、何に使うのか。個人の損得勘定ではなく、日本の未来のために、世代を超えて話し合っていけると良いね。(田中ひろみ)
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