宋美玄のママライフ実況中継
医療・健康・介護のコラム
こども保険、私は賛成です
新年度になりました。娘は幼稚園の年長組に、保育園にいる息子は特に進級はないので、今まで通りのクラスで新しい友達に出会うでしょう。
1歳4か月の息子は、10歩くらいなら、何かにつかまらなくても歩けるようになりました。しかし、言葉はまだ、「わんわ」や「あーあー」ばかりで、こちらにはまだよく伝わりません。娘は生後9か月で「ママ」「パパ」と言っていた(その後の言語発達は特に早くなかったのですが)だけに、こんなに違うものかと驚いていますが、もう少し待ってみます。
先日、幼児教育の無償化のために「こども保険」という制度を導入しよう、というニュースがありました。自民党の小委員会がまとめたもので、今の厚生年金や国民年金などの社会保険料に上乗せする形で働く人や企業からお金を徴収し、子育て世帯を支援するという構想のようです。
確かに、子育てには本当にお金がかかります。大人仕様の家は子育てに不向きなところがあるので、ベビーベッドなど育児アイテムが必要になりますし、オムツをはじめ、どんどん小さくなる洋服などで出費がかさみます。衣類は、身長が100センチを超えれば2年間は着られるようになりますが、その分それぞれボロボロになるので、お下がりとして回ってくる分は少なくなります。保育園や幼稚園の費用はもちろんですが、最近は幼児教育熱が盛んで、プラスで教育費もかかります。娘もバレエと英語を習っています。我が家で3人目を考えていないのも、こうした経済的な負担によるところが大きいのです。
経済面を含めた子育て支援の必要性はずっと叫ばれてきましたが、財源を理由に限られた支援しか行われてきませんでした。税収を基にするという形もありますが、それだとどうしても子育てや現役世代の支援に回る前に不足してしまいがちです。保険という形で徴収することで、使い道を定められる点はよいと思います。
ただ読売新聞などによれば、この構想では働く人や企業から徴収するということなので、子供のいない現役世代にとっては負担増になるばかりです。景気の動向や雇用形態の多様化で経済的に安定せず、結婚や子作りができない――という人が多いのが少子化の一因であることを思うと、負担のあり方については十分に検討してほしいところです。その一方で、現役を引退した世代からの徴収はありません。世代間格差を埋める役割はないのかなあという部分が、気になっています。
賛否の分かれる構想だとは思いますが、税による再分配よりも期待できそうなので、私はおおむね賛成です。今後の動きを注視したいと思います。
※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。
※個人情報は書き込まないでください。