わたしの医見
医療・健康・介護のコラム
無責任な医師、憤り
大阪府吹田市 フリーライター女性 66
太もものしこりが気になって、近くの医院で診てもらった。大きな病院で詳しく調べる必要があるという。紹介先をどこにするか聞いてきた。わからないので自宅近くのA病院を挙げると、黙って紹介状を書いてよこした。
A病院を訪ねると、専門が違うようで、同じ地域内のB病院を勧められた。医院の医師に言いたい。ちゃんと治療が受けられる病院を紹介すべきではないか。無駄足を踏んだ上、紹介状の料金も余計にかかった。こんな無責任な医師には二度とかかるまい。
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医師によっては自分の専門疾患や症状以外に疎い医師は珍しくありません。 標榜科や専門医の問題だけでなく、本人の研修歴や趣味、人生経験や人脈の影響も...
医師によっては自分の専門疾患や症状以外に疎い医師は珍しくありません。
標榜科や専門医の問題だけでなく、本人の研修歴や趣味、人生経験や人脈の影響もあって医師同士でさえ共通のコンセンサスを得られる場合ばかりでもありません。
(そういう意味で、10年ほどの経過を経た新臨床研修制度には意味があります。 自己完結できなくても、どの科の誰に相談するべきかを学ぶからです。)
太もものしこりであれば、一般的には形成外科、整形外科、血管外科、循環器内科、総合診療内科あたりのいくつかの疾患の可能性が高いと思いますが、それも、医師個人の得手不得手や医療施設の持つ検査機器の影響を受けますし、それをお互いが全員把握するのは無理ではないかと思います。
(放射線科の学会で下肢の皮下の寄生虫の症例なんかも見ましたが、普通はわからないと思います。)
投稿者さんはベストの紹介が受けられなかったのお怒りのようですが、誰も誤診していませんし、症例を経験したさの治療行為も受けていないように文章からは読み取れますので、ベターなケースだと思います。
僕も無駄金や徒労は嫌いなのでお気持ちはわからないでもないですが、実際問題ベストの診断と治療で連携できる施設や地域はそんなに多くありません。
どこも、縦割り行政や個人の好き嫌いの諸々はあります。
都心部でもなければ、各科専門医や検査機器全てが揃うのも難しいですし、揃っていても、検査の予約待ちなどの問題もありますので、そういったことへのご理解を頂くのが大事だと思います。
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診てみないとなんとも言えないのです。
miikun
どの医師でも同じだと思いますが「自分で診てみないことには、自分に治療できるかどうかは分からない」のです。 自分に治療できないと判断した医師にでき...
どの医師でも同じだと思いますが「自分で診てみないことには、自分に治療できるかどうかは分からない」のです。
自分に治療できないと判断した医師にできることは「自分よりはその状況にふさわしいと思われる医師に紹介すること」です。
つまり「あらかじめ治療ができると分かっている医師に紹介するべき」という投稿者の主張は、机上の空論ということになります。
この論理を理解しておかないと、似たようなことがあるたびに憤慨することになるでしょう。
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