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短命県から学ぶ健康

からだコラム

[短命県から学ぶ健康]意識が伝わる町づくり

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 ある会議で、「どうすれば喫煙の害や健診の効用を知ってもらえるか」という話題になりました。出た答えは「広報誌や新聞で取り上げてもらう」でした。

 しかし、喫煙者はたばこの記事は間違いなく読みません。結局は人から人です。そこに健康づくりの難しさと面白さがあります。

 長野は、集会に人を集める「集い力」があります。そこから人から人に伝える力が生まれ、長寿県に行き着きました。

 工夫も必要です。従来の健康づくりは、禁煙、節酒、健診と一見面白みに欠け、広がりませんでした。健康づくりを、経済活動、少子化対策、一村一品運動、町づくりにつなげ、耳目を集めるべきです。広がってなんぼです。残念ながら、自治体の今の縦割り行政では追い付きません。

 こう考えてくると、健康づくりや短命県返上活動は結局は町づくりに行き着くのだと思います。健康宣言も、健康授業も、健康経営も、リーダー育成も。視野を大きくできるかにことの成否がかかっています。

 過日、学校の先生から「県全体で健康づくりが盛り上がったおかげで、職員室で健康やたばこの話が出せるようになりました」と、お礼を言われました。

 「長生きより生きがいだろう」と、よく言われます。逆です。生きがいを持つ人が多い社会こそが健康長寿社会です。つまり、多様性が認められ、存在感を持ち(周囲がそれを認め)、生きがいを持つ人が多い世の中です。

 これも結局は町づくりです。

 青森県人に、叱られ、おだてられ、愛情を受けながら育ちました。この県が心底大好きです。この故郷を今以上に誇れる土地にしたい。それが、いずれは日本や世界の人のお役に立てると信じています。

 (中路重之・弘前大学教授)

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