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短命県から学ぶ健康

からだコラム

[短命県から学ぶ健康]長寿へ確率高い方法を

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 私の父は、生涯喫煙者でしたが、101歳まで生きました。一方、健康管理に万全を尽くしても若くして命を落とす人もいます。このような例は枚挙にいとまがありません。

 健康に対する考え方はなかなか難しいものです。100%絶対ということはあり得ないからです。

 それでも、私たちは健康で長生きするために、確率的に良い方法を選ぶべきです。

 長寿者は、長寿のために確率的に良い方法を選択しながら、賢く生きてきた可能性が高いのです。

 例えば、現代において、私たちは頻繁に飛行機を利用します。飛行機が墜落すれば、命を落とす危険性は非常に高いです。気の弱い私は、大揺れのたびに「遺書でも書こうかな」と思うくらいです。

 しかし、そのように怖がりの私が飛行機を利用するのは、事故の確率が格段に低いことを知っているからです。

 実際、御巣鷹山の大事故以降、30年以上も日本の会社所有の大型国内線旅客機の死亡事故は発生していません。この間の利用者数は20億人をはるかに超えています。

 このような低い確率に自分が入るとはさすがの私でも思えないのです。

 一方で、もし目の前でおぼれかけている人を見かけた場合、たとえそれが身内であっても、助けに行くには大きな勇気が必要です。それは、自分も命を落とす確率が高いことを知っているからです。

 このように、私たちはよりよい確率を求めて、選択しながら長寿を模索しているのです。

 健康長寿のためには、科学的に正しいことを知る必要があります。賢い選択をさせるのが、健康教養(ヘルスリテラシー)です。正しいことを学ぶ意味はそこにあります。

 (中路重之・弘前大学教授)

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