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短命県から学ぶ健康

からだコラム

[短命県から学ぶ健康]健診データ生かすには…

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 我が国では特定健診(メタボ健診)をはじめ、健診が広く行われています。ところが意外なことに、それらの健診はなかなか死亡率を減らすことができないと専門家から指摘されています。

 そもそも健診はほとんどの場合、その人の緊急の生き死にというよりは、その人の健康レベルを指摘するだけの場合が多いのです。「あなたはコレステロールが高い」あるいは「血圧が高い」とか。つまり、そこから先は受診者本人に預けられます。

 今の健診のやり方の問題点は、健康レベルをチェックはしますが、その先の働きかけが乏しいことにあります。口の悪い専門家の中には「やりっぱなし」と言う人もいます。

 メタボ健診ではハイリスク者に保健指導をしますが、私は全受診者に指導すべきだと思います。なぜなら、ほとんどの人がいずれはメタボにかかわっていくからです。

 読者の皆さんは、ご自分の健診データを読み解くことができますか?

 私は、すべての受診者が自分の健診結果を読み解けるぐらいに健康教養を深めることができれば、健診の効果は格段に上がると考えています。健診の項目は非常に練り上げられたものです。健診結果は健康教養の良いテキストになります。

 もうひとつ加えれば、メタボだけではなく、ロコモティブシンドローム(体の屋台骨、すなわち骨・筋肉・関節がボロボロになった状態)、 口腔こうくう 、うつ病・認知症を健診の対象に加えることにも意味があると思います。

 これらは我々にとって身近で、理解する必要のある項目だからです。

 ただ、健診を受けるだけでは意味がなく、受診者が健康の知識を深めることが重要です。そのような仕組みを本気で考えなくてはいけません。

 (中路重之・弘前大学教授)

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