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若者の禁煙治療に指針…日本禁煙学会より

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若者の禁煙治療に指針…日本禁煙学会より

 喫煙は、「ニコチン依存症」という病気である。そのため、自力での禁煙は容易ではなく、喫煙を開始した年齢が低いほど難しいとされる。日本禁煙学会は、若年者(35歳未満)の禁煙治療指針を作成したことを同学会の ホームページ で発表した。2016年4月に、若年者では、1日に吸うたばこの本数×喫煙年数(ブリンクマン指数)が200以上を満たさなくても保険で禁煙治療が行えるようになったことを契機に、これまで方向性が示されてこなかった若年者の禁煙治療に関する指針を示したという。

高校3年の喫煙率は男子8.6%、女子3.8%

 厚生労働省の国民健康栄養調査によると、2014年の20~29歳の喫煙率は男性36.7%、女性11.8%と、全体の喫煙率(男32.1%、女8.5%)より男女とも高い。一方、未成年者の喫煙率は中学1年生の男子1.6%、女子0.9%、高校3年生の男子8.6%、女子3.8%(2010年)と、こちらもかなりの割合に上る。

 2016年4月の診療報酬改定で、35歳未満では、それ以前に治療基準としていた「ブリンクマン指数200以上」が廃止され、それまで保険適用とならなかった若年者が禁煙治療を受けやすくなった。また、未成年者でも家族などの同意が得られ、かつ保険での禁煙治療基準を満たせば、保険治療が可能になった。

未成年者にはカウンセリングが基本

 そこで、同学会は、これまでになされた未成年者の禁煙治療に関する2件の報告について、その内容を検討。科学的根拠は不十分としながらも、禁煙治療の基本的な考え方を示す指針を作成した。

 それによると、20歳以上35歳未満の若年者では、「禁煙治療のための標準手順書」に沿って薬による治療を行うが、心理的な側面からの治療に関しては、若年者の特徴や注意点を念頭に置いた対応が望ましいという。

 未成年者の場合はカウンセリングが基本で、薬物による治療は今の段階では明らかに有効だとする科学的な根拠はないとしている。しかし、喫煙の欲求が強い、頭がぼーっとするなど離脱症状が強い場合には薬を使ってもよい。その場合は、未成年でも安全とされるニコチン置換療法(NRT)が望ましい。NRTとは、ニコチンパッチなど喫煙以外の方法でニコチンを摂取し、徐々にニコチン依存を改善するというもの。

 ただし、今後成人と見なされるであろう18歳以上に対しては、内服薬のバレニクリンも選択肢に入る。さらに、社会的な側面からの治療では、必要に応じて、家族などへの対処や、学校関係者との連携などが勧められるという。

 下は、こうした基本的考え方に基づき、同指針で示された「禁煙治療の実際」だ。

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 同学会は、「若年者の禁煙治療の重要性は、2016年の診療報酬改定からも認識されてきたと言える。一方、若年者の禁煙治療のエビデンスは少ないことから、今後は、より安全で効果の高い治療に向け、エビデンスの蓄積が望まれる」とコメントしている。

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