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からだコラム

[短命県から学ぶ健康]「健康教養」を踏まえる

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 「健康教養って何ですか」と聞かれます。私なりの健康教養を述べます。

 日本人の死因の半数以上は、3大生活習慣病(がん、脳卒中、心臓病)です。健康教養の骨子は、まずは生活習慣病対策です。

 生活習慣病は、子供時代からの生活習慣(喫煙、飲酒、肥満など)の蓄積(加齢)で発症します。

 最初は、中間的な生活習慣病、つまり高血圧、糖尿病、脂質異常症(コレステロール異常など)などです。さらに、動脈硬化が進み、老化し、3大生活習慣病になります。メタボリックシンドロームの考え方です。

 動脈硬化の進み方の違いが寿命の差につながります。しかし、動脈硬化の測定は難しいので、関係が深い血圧で代用します。

 動脈の中には血液がパンパンに詰まっています。そのパンパン度が血圧です。動脈が硬くなると血圧が高くなります。ですから、血圧は健康長寿のキーワードです。高血圧の怖さは症状が少ないままに体がむしばまれることです。

 放置すると以下の健康被害が出ます。〈1〉血管が破れる脳出血〈2〉心臓のポンプ機能が弱まり、尿量が減り、顔や足がむくむ(浮腫)。肺にも水が まる〈3〉腎臓の働きが落ち、尿たんぱくが出る。進めば人工透析〈4〉動脈が傷つき、そこにコレステロールなどがたまり動脈硬化がさらに進行――。

 加えて、高齢社会の現代では屋台骨(骨、筋肉、関節)が大切です。これがボロボロになった状態(ロコモティブシンドローム)は、寝たきりにつながります。

 骨は20歳前に完成します。骨強化には運動です。骨は力が加わることで強くなります。無重力状態では骨が弱くなるため、宇宙飛行士は宇宙で運動に励んでいます。

 健康教養としてこのメタボとロコモを理解することが大切です。

 (中路重之・弘前大学教授)

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