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短命県から学ぶ健康

からだコラム

[短命県から学ぶ健康]トップの「宣言」こそ大切

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 ある日、ある町から、保健師さんと担当課の課長さんが、「健康づくりをやりたいので助言が欲しい」と、訪ねて来られました。

 担当者が一生懸命やっているのは知っています。でも、心を鬼にして言いました。「皆さんだけの力だけじゃ無理です」

 「じゃあ、どうすればいいんですか?」と、担当者が詰め寄ります。

 「町長さんと会わせてください。そうでないと、例えば学校での健康授業には突き進めません。他の課の人が今のように無関心のままだと、短命県返上は無理です」

 その後、町長さんと話ができ、数か月後、町をあげて健康づくりに取り組む「健康宣言」が出されました。

 市町村でも、企業でも、学校でも、組織はどこでもトップがやると言わない限り動きません。ですから、平均寿命対策や健康づくりは、トップの見識とリーダーシップが問われます。

 今、青森県に40市町村がありますが、今年度中に33の市町村が健康宣言を出します。私は、健康宣言に非常にこだわっています。

 トップによる健康宣言は、組織全体で取り組むということです。「健康づくりは担当課のスタッフや保健師に任せておけばいい」では、短命県返上はできません。

 健康宣言にあたっては、もう一つ大切な視点があります。それは、トップが健康リーダー(保健協力員、食生活改善推進員など)の人に目を向けてください、尊重してくださいということです。

 健康リーダーはボランティアです。彼らにプライドと存在感を与えていただきたい。組織や社会の中にそういう視点や環境がない限り、短命県返上、健康づくりはできないと思います。

 そこに大きなお金は、いらないはずです。

 (中路重之・弘前大学教授)

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