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俳優 杉良太郎さん

一病息災

[俳優 杉良太郎さん]大動脈弁狭窄症(2)心不全から肺炎、緊急入院

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 2015年8月、テレビ番組収録中の和歌山で倒れた。翌朝一番の飛行機で東京に戻り、緊急入院。診断は「心不全からくる肺炎」だった。

[俳優 杉良太郎さん]大動脈弁狭窄症(2)心不全から肺炎、緊急入院

 心臓と大動脈の間にある、逆流防止のための弁が硬く、開きにくくなったため、心臓に負担がかかり、心不全になった。送り出せなくなった血液が肺にたまり、血液の液体成分が肺にしみ出した。そこに細菌が感染して肺炎を起こした。細菌が血液を介して全身を巡り、多臓器不全を起こす危険もあった。心不全から肺炎になるなんて思いもよらなかった。

 肺にたまった 胸水きょうすい を抜き、抗菌薬の点滴で細菌を殺す。顔にマスクを当て、酸素を流す。ザーッ、ザーッと、ものすごい勢いで入ってくるのがわかった。「明日来てたら死んでたよ」。医師に言われ、逆に「ああ、命は助かったんだ」と思ったのを覚えている。

 次第に、体に酸素がまわってきたのが実感できた。1週間ほどで命の危機は脱した。ただ、心臓はもとのままだ。健康な人なら3~4平方センチは開く大動脈弁が、1平方センチも開かない。ベトナムとの医療交流で知り合った「ニューハート・ワタナベ国際病院」で、弁を交換する手術を受ける決心をした。

 そんな時、テレビ局から病院に電話があった。ドラマ「下町ロケット」の出演依頼だった。

  俳優  (すぎ)   良太郎(りょうたろう) さん(72)

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