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短命県から学ぶ健康

からだコラム

[短命県から学ぶ健康]学校を通じて若者に教育

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 「鉄は熱いうちに打て」は健康づくりにも当てはまります。

 青森県では中年層(40~60歳代)の死亡率が高いのですが、その死因の約7割は3大生活習慣病(がん、脳卒中、心臓病)です。

 生活習慣病対策は長い時間の戦いです。例えば喫煙の場合、それが命に及ぶまでの時間は平均して30~40年ぐらいと考えられます。だとすると、40~60歳の「早死に」は、30~40年を差し引いた若い年齢からの勝負になります。

 中年層の死亡率を低下させるには、健康診断や病院での水際作戦も重要ですが、より若い時期からの根本対策が必要です。健康づくりの主戦場は若者がいる学校と職場に移すべきかもしれません。

 しかし、問題は、若者は健康に興味がないことです。だからこそ、教育が必要になります。九九は興味がなくても小学校で教えられます。それは成人後も役立ちます。同じです。

 健康を教えるのに一番ふさわしいのは学校です。学校で、包括的に流れをもって健康の基礎を教える必要があります。学校の先生が主役、専門家がサポーターとして授業を進めます。

 子供はその知識を家庭に持ち帰り、話します。そこには私たちが健康づくりの現場で最も苦手とする30歳代前後の若者(両親)がいます。さすがの若い両親も愛する子供の意見には耳を傾けます。

 一方、子供の病気を子供に教えるだけでは教育とは言えません。例えば、ロコモティブシンドロームとは高齢化して屋台骨(骨、筋肉など)がガタガタになる状態を指します。それを防ぐためには骨が完成する高校生ぐらいまでに骨を堅く、強く、大きくしておく必要があります。そのためには運動と食事です。老後の健康に大切なことを子供に教える、これが教育です。

 (中路重之・弘前大学教授)

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