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[未病シンポジウム](2)スポーツを習慣づける

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スポーツ庁長官・鈴木大地氏

[未病シンポジウム](2)スポーツを習慣づける

 2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会まで5年を切った昨年10月、スポーツ庁が発足しました。私は初代長官に就任し、現在に至ります。取り組むミッションは大きく分けて五つあります。〈1〉スポーツによる健康増進〈2〉我が国の国際競技力の向上〈3〉国際的地位の向上〈4〉スポーツによる地域・経済活性化〈5〉子どものスポーツ機会の充実――です。

 スポーツを通じた健康増進のための取り組みについて、ご紹介します。

 新潟県見附市でスポーツしている人としていない人を比べたところ、3、4年後、スポーツしている人の1人当たりの年間医療費が10万円抑制されたそうです。三重県いなべ市でも運動した人の医療費が減ったというデータが出ています。

 成人で週1回以上スポーツを行う人の割合は直近で40%です。私たちは21年までに、これを65%に増やしたいと思っています。年代別では20、30歳代が低いんです。特に女性。子育て、家事、仕事、忙しくてスポーツができない人が多い。働き方も変えていく必要があるだろうと思っています。

 私も忙しくジムにいけないので朝走っていますが、走れない日は13階のオフィスまで「登山」しています。ちょっとした心掛けでスポーツする習慣が作れるのではないかと考えています。

 障害者スポーツの振興も重要です。障害者の週1回以上のスポーツ実施率は一般成人よりさらに低くて19%。障害のある人たちも安心して安全にスポーツできる環境の整備にも取り組んでいきます。

 ◇ すずき・だいち  ソウル五輪の競泳・背泳ぎ男子100メートルの金メダリスト。順天堂大学教授、日本オリンピック委員会理事など歴任。

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